2010年3月22日月曜日

森博嗣『夏のレプリカ』

《あらすじ》
那古野市の実家に帰省したT大大学院生の前に現れた仮面の誘拐者。そこには血のつながらない詩人の兄が住んでいた。誘拐が奇妙な結末を迎えたとき、詩人は外から施錠されていたはずの部屋から消え去っていた。朦朧とするような夏の日に起きた事件の裏に隠された過去とは!?事件は前作と表裏をなし進展する。

前作の幻惑の死と使途が奇数章であった対として、この作品では時系列順に偶数章の物語となっています。この感想を書く前に、僕自身読んだ人がどう感じているのか気になって、あちこちのレビューを読みあさってしまったので、感想が他人の焼き増しになってしまうかもしれませんが、ご容赦ください。

このお話はとても悲しいお話だと思います。今まで順に読んできたシリーズの中では、密室や事件の鮮やかな謎ときがすごくって、犀川先生と西之園萌絵の活躍や掛け合いが魅力的だったのに対して、この話では、もちろん推理小説としての魅力もあると思いますが、犯人の動機に関して胸を打つものがありました。これを書いている今も結構後に引いています。散歩でもしながらゆっくりと感傷に浸りたいと思います。

久々に一日で一作読み終わりました。大学生の長期休みは幸せだと思います。好きなことに没頭できる用意が整ってますからね。

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