2010年7月25日日曜日

もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海

今回は最近100万部突破した話題書です。もしドラです。


読む前は、だいぶ偏見を持って読み始めましたが、小説としても参考書?(いい言葉が思いつかない)としてもよく出来ていると思いました。読んでいて面白かったです。


マーケティングとかマネジメントとかいった言葉についても小説という形式でわかりやすかったです。ところどころ要点などは箇条書きでまとめられたりしていて、親切設計だと思いました。


また、小説そのものに関しても僕はとても面白く読めました。多少出来すぎた話のように感じるような気もしますが、それも悪くないと思います。
あとがきに、登場人物の性格設定にAKB48の人がモチーフになってるとか書いてあったんですが、これは誰が誰っていうのはわかっているんでしょうか?少し気になります。


この本はアマゾンでも、行きつけの本屋さんでもずっと売れ筋の上の方に張っていて、本当に売れてるなー。と思います。その結果、ドラッガーの『マネジメント』まで売れているんだから効果は本物って感じがします。

2010年7月21日水曜日

四畳半神話体系 森見登美彦

こんばんちわ。

ここ一ヶ月で、読んで印象に残った奴からここに投下していこうと思ったのだけど、この作品はアニメの影響もあって、というよりもアニメを見て読もうと思ったわけで、よく印象に残っています。

この小説は、無限ループものというか、パラレルワールドものというか、そういった切り口のアイディアを基にした作品です。エンドレスエイトみたいな手法といえば、わかりやすい人にはわかりやすい。少なくとも最近読んだ「無限ループ」という本よりも、より感覚的にわかりやすいループ構造です。

もしあの時こうしていたらなー、ということは誰しも考えたことがあると思いますが、そういう話をこういう風にまとめるっていうのは、なかなか面白いなぁと思いました。

アニメに関しては、一通り見ましたが、原作とは大筋は違っていないものの、いろいろな点で改変が加えられていて、こちらもまたとても愉快です。原作よりもループ回数が多いせいか、主人公がさらに不幸に見舞われている気がする。ちなみに僕はアジカンOP+中村祐介の絵につられた口です。つられて良かったと思ってます。

自分自身が大学生であるせいか、あぁ~、あるある的なところもしばしばあって面白かったです。ちなみに、これの前に夜は短し歩けよ乙女も読んだんですが、この2作品はセットで読むのも悪くないと思います。

2010年7月18日日曜日

告白 湊かなえ

更新宣言をしてから半月以上経ちましたが、いつまでもそんな記事をトップに置いておくと前向きな閉鎖宣言みたいで嫌なので更新します。ほそぼそと続けたいと思う。一度辞めた習慣を元に戻すのは意外とエネルギーが要りますね。

この本は本屋大賞とかいろいろ賞をとって話題になってて、つい最近映画にもなってました。

心の中のミーハー魂がいつか読んでみたい、と訴えかけてきていたので、図書館で予約した。

とりあえず、一章だけ読んで、目次にも目を通していたので、短編が6作入ってんのかなと勘違いしたりしたけど、2章目で続きになっているとわかった途端、続きが芋づる式に気になって気になってしょうが無くなって、一日で読み切ってしまった。

読んだ感想を一言で言うと、なんだか非常に胸糞悪くなった。

もちろんのことこれは決して貶しているわけではなくって、物語に熱中するあまり、登場人物の異常性や、その考え方に恐ろしさみたいなものを感じたからだろうと思う。
登場人物たちは少なくとも設定の上では、現実にいてもおかしくはないように感じるし、考え方についても大きく矛盾を感じたりはしなかった(少なくとも自分は。
そういう普通の人が、起こしてしまった異常な行動というのが、胸糞悪いという感情を引き起こさせられたように思う。

ここまで感情に訴えてくる本を読んだのは、久しぶりだったというか、新鮮でもあった。

読み終わった後、多少放心状態みたいな気分になって、ものすごーく熱いコーヒーが飲みたくなった。すぐに飲んだ。


ここから結構どうでもいい話。

この本を読む前に黒猫の三角という森博嗣の本を読んだのだけど、どうも告白の修哉の母と瀬在丸紅子のキャラクターがおおいにかぶってしまった。(要はどちらも電子工作が好きな、頭の良いお母さんであるということ。こんな設定はそうそう良く出てくるものでもないと僕は思う。)
へっ君はあまり人間関係で悩むような子ではなさそうだが。

2010年7月4日日曜日

久々更新。

久々に更新する気が起きました。

ここ最近学校とワールドカップで忙しくって、、、

そんなわけで、最後の更新から一ヶ月という月日がいつの間にか経っていたのでした。


ついでにリニューアルしてみました。

まず、『床とは本棚の一部である』というよくわからない名前から、わかりやすい『読書ブログ』に変更。

それだけじゃアレなので、~Books scattered on the floor~っていうのをつけました。

もともと、我が部屋の床の上に積まれた本のことを思い浮かべながら考えた『床とは本棚の一部である』という名前なんですが、今度は『床に散らばった本』のまんま翻訳です。Google翻訳(笑)。

デザインもいろいろ変えてみました。これについては特に語ることはないです。


基本的にご新規さんが中心のロングテールの一番下の方の我がブログでは、リニューアル≒ただの気分転換なわけでして、気持ちとしてはテスト期間中の掃除に近いようなそうでもないような。


リニューアルついでに、いままでは結構これでも考えて記事を書いてたんですけど、これからは思ったことをサッと書いていこう。という方針転換をします。

おそらく根本的には何ら変わりはないと思いますが、ここに決意表明として自分に釘を刺しておく。




これからまたぽつぽつ更新していきます。たぶん。

2010年6月4日金曜日

創るセンス工作の思考 森博嗣

工作という物に対する森博嗣流の啓蒙書?です。

筆者の鋭い観察眼や学者としての考えについては、『自由を作る自在に生きる』という本や『大学について話しましょうか』という本を読んでいてある程度知っていました。
それでもやはり、森博嗣という人の考えは、さすがというべきだと思います。

『自由~』に比べると本書は物をつくることに重点が置かれています。物をつくるということに関して重要なのは、作ることを楽しむこと、そしてその結果長く続けられることが、とても素晴らしいことだということが、よくわかりました。

筆者は“好きこそものの上手なれ”という言葉を鵜呑みにすることには否定的ですが、楽しんで長く続けることができたならば、それは“上手“という風にカテゴライズされても全く問題じゃない気もします。

物をつくるというのは僕も好きですが、この本を読んでいたら何か一つ作ってみたくなりました。9割以上が中途半端でも創りかけでも、まず、手を動かすことが重要だということらしいので、また何か案山子の時みたいに絵でも描いてみようかなと思いました。

「意味が無いことが最高なんだ。」と犀川先生は言っていますが、この本を読んでみると、その言葉の中にいろいろなものがつまっているような気がしました

2010年6月3日木曜日

有限と微小のパン 森博嗣

≪あらすじ≫
日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。パークでは過去に「シードラゴン事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在する、偉大な知性の正体は…。S&Mシリーズの金字塔となる傑作長編。

というわけで、西之園萌絵と犀川創平が活躍するS&Mシリーズの10作目です。
今作は最終作ということで、登場人物は真賀田博士が再登場など盛りだくさんで、ページ数もシリーズ最長ということで、とても読み応え有りました。

普通だったらシリーズ読み終わったら達成感とともに多少の喪失感があるんですが、今回に限って登場人物はこの後の著作にも出てくることを知っているので、あまりそういった感じはありませんでした。

物語として最終巻という締めくくりみたいなものはなかったと思います。しかしやはり、真賀田博士というキャラクターの存在は、とても大きいと思いました。そりゃそうだとも言えますが。

2010年6月2日水曜日

わがドラッカー流経営論 柳井正

最近、某書のおかげというか、影響によってドラッカーのマネジメントという本が、よく売れているみたいなんですが、そんなことが、起きるずっと前からドラッカーという人の
本を読み実践してきたという著者が、経験も踏まえてドラッカーについて語ったのが、本書です。

今をときめくユニクロという会社の社長である著者は、自分の言いたいこと、望んでいること、実践したいことを、ドラッカーはまとめてくれている。というくらいにドラッカーの考え方を評価しているし、理解していることが伝わってきます。

ドラッカーの言うところの企業の重要な目標のひとつである顧客の創造は、まさにユニクロが目指していく方向であるということが、非常にわかりやすく伝わってきました。

ここ最近、FREEという本を読んでいたおかげで気になった点が、ヒートテックを無料で配り、口コミ効果を狙ったという、ユニクロの戦略です。これはすごいと言うしか無いです。こういった思い切った挑戦ができることが、ユニクロの、そして社長である柳井氏のすごいところだと思います。

2010年5月27日木曜日

フリー〈無料〉からお金を生み出す新戦略 クリス・アンダーソン

久々の更新です。毎日更新していた時期がもう既に懐かしくなってきました。相当暇だったことがうかがえますw

最近というかもう少し前になってしまいますが、この本は書店でよく平積みなっているのを見かけていました。無料からお金を生み出すなんて、等価交換の法則を無視しているじゃないか!と思いつつも、こういった本はついつい手をのばして読みたくなります。

本書は、今までに経済学では扱われることの少なかった無料という概念について詳しく解説しています。(本書からの情報です。ちなみに著者によると、僕らの世代はどうやら無料と聞いても、ふーん。で?それがどうしたの?という反応をする無料が当たり前になってきている世代らしいです。)なぜ、グーグルを筆頭にした無料で利用できるシステムが、成り立つことができるのか?ただで利用することができるのか?という質問に対する一つの答えが、本書には載っています。

面白い実験が載ってたので、ひとつ紹介します。これはテレビで見たことがあるので、読んでない人でも知っている人がいるかもしれません。

ひとつはスイスの高級チョコ。もうひとつはたぶんよくある安いチョコ(本書によれば、お馴染みのハーシーのチョコ。チロルチョコみたいなイメージでいいと思う。)前者に15セント、後者に1セントという値段をつけて売ると、73%の人が前者を買い、後者を27%の人が買った。しかし、両方とも1セント値段を下げて14セントと無料にすると、無料のチョコの方が、69%の支持を得たそうです。
この結果から、無料という物が、人の合理的な経済行動の他に、心理的な影響も見られると結論付けています。無料という物が持つ力は、何やら計り知れないものがあると著者は言っています。

こういう本を読むと、何やらふつふつと何かを始めたくなる衝動に駆られます。俺もフリーのビジネスがやってみたい!的な。そして、この本はなんと、webで無料配信されていたとのこと。著者は実際に無料ビジネスを再現して行っているというのが面白いと思います。デジタルがもたらすフリーの問題点に、著作権を筆頭にした知的財産権を侵害する中国やP2Pの問題などがあり、よく話題になっていますが、これらは、評判という一番得難い評価をしっかりと得ることができている。だから、そう悲観することはない、という著者の意見は的を得ていると思います。

2010年5月23日日曜日

1Q84 book1 村上春樹

book3が発売されて話題騒然の1Q84ですが、やっと予約の順番が回ってきたので読むことができました。本の発売でこんなに話題になるっていうのは本当にすごいことだと思います。

中々厚い本だったので読む時間がかかったんですが、内容に関しては安心の村上ブランドでした。
天吾の生活ぶりが多少うらやましく感じてしまうのは、たぶん気のせいであってほしい。

天吾と青豆がこの先どのように関わっていくのかがとても気になります。早く続きが読みたい!
図書館で予約しているので、続きがすぐに読めないのが残念です。

2010年5月19日水曜日

零崎人識の人間関係 戯言遣いとの関係 西尾維新

≪あらすじ≫
「零崎一賊」――それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。死んだ人間みたいな目をした少年と、顔面刺青の殺人鬼。二人の出会いが、そして語られることのなかった京都連続通り魔事件の真相がついに明かされる! 零崎人識の動機と、その無惨なる結末は……!?


西尾維新の人間シリーズ完結編である零崎人識の人間関係4冊のうちの一冊、戯言遣いとの関係です。

零崎人識の人間関係の4冊すべて読んでみて、それぞれの作品にそれぞれの個性があってなぜ4冊にしたのかについて、登場人物の違い以外にも理由があるんだと感じました。登場人物の違い以上にそれぞれ作品にテーマがあるようにも思えました。

この4作品において、唯一の書き下ろしとなるこの作品ですが、それについては、どれも初読なので自分にとってはあまり関係ないことですが、これはこれでなかなか期待していまして、そう考えると多少想像とは違う方向の話だったのですが、なかなか楽しめました。

この作品を読む前にザレゴトディクショナルを読んだんですが、この本で西尾維新がもっと活躍させたかったとか言っていたキャラクターの活躍が多かった気がします。そんなニッチな需要に答えてくれます。

2010年5月17日月曜日

重力ピエロ 伊坂幸太郎

重力ピエロは伊坂幸太郎という名前を知るよりも前に、読んでみようと思った覚えがあります。確かきっかけは実写化ではなかったんですが、読もうと思っただけで結局今まで読んでなかったシリーズの一つになってしまいました。

やっぱり伊坂幸太郎は面白いです。話は連続放火犯の規則性という謎解きから始まるんですが、それがどう主人公と繋がっていくか、という話になっています。主人公はDNAの関係の仕事をやっているサラリーマンで、弟は春という名で、街の落書きを消して回る仕事をしている。

どういう展開になるのかわくわくしながら読みました。これは伊坂幸太郎の作品だから何かすごいことが起こるんだろうという期待が無かったわけではないですが、それを差し引いたって十分楽しめると思います。

話は変わってこれはツイッターでつぶやいたりもしたんですが、伊坂作品は舞台が仙台であるという以外にもいくつかの作品はリンクしていることがあるというのを何か(たぶんAmazonのレビュー?)で読んだことがあるのですが、この作品で初めてそれに気づきました。4冊目にしてとうとうです。なんかこういうのって嬉しくなります。そんなの販売上の戦略だっていう可能性もありますが、まぁ面白いならいいやって言うのが正しいと思います。

2010年5月16日日曜日

ザレゴトディクショナル 西尾維新

西尾維新の代表作である戯言シリーズのオフィシャルファンブックです。

シリーズについての設定や成り立ちみたいなことが、五十音順の辞書形式で語られていきます。
どういう経緯があって作品が誕生したか、そしてどういうわけで、結末を終えたのか。そんなことに関して作者西尾維新が延々と語ってます。

一通り読んでみて、もう一回シリーズを始めから読み返したくなりました。ところどころ忘れているところもあるし、こんなのがあったんだ。みたいなのも多い。あと、狐さんがメガネフェチだなんて誰も気づかないと思う。

この本ができた頃には、化物語のひたぎクラブ、まよいマイマイまでは、出来ていたということがわかって、よくもいろいろな小説を同じ時期に書けるなと、別に何か書いたことがあるわけでもないけど、そう感じました。

僕自身はあんまり気にならなかったんだけど、西尾維新が意外とネタばれに多くの神経を使っているらしいことがわかった。どれを始めに読んでもなるべく他作品の胆の部分が、ネタばれしないようにあえて、ぼかした表現とか使っていたらしい。
本棚の背表紙だけ見ていると、読む順がよくわからないのは、どれから読んでも一応問題はないという意思表示だったのかもしれないw

2010年5月14日金曜日

大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇 前田司郎

零崎人識の人間関係が、4冊連続にしたかったけど、世の中そううまくはいかない。

というのは実は嘘で、実際はできなくはないけどしなかった。というのが正解で、今日はというか今回は、この本を紹介します。

前田司郎という作家の存在を知ったのは、恋愛の解体と北区の滅亡というタイトルの小説でした。まず、図書館の本棚に並んでいたそのタイトルを偶然に見つけ、なんとなく手に取り、表紙がなんとなく気に入って、ジャケ借りした。という馴れ初めでした。

そして、この本が、なかなか面白く、やたら記憶に残ったので、つい最近別の本を借りようと思って、この本を借りたのでした。

咲と信義の二人が、地獄に旅行しに行くというなかなかシュールな設定からして、ツボでした。二人の新婚生活が地獄なのではなく、新婚の二人が地獄に旅行に行くという話です。
面白いのが、地獄の存在の扱いです。至極当然のように、地味な旅行先として存在しており、作者の妄想?の地獄の世界が広がっています。大木夫妻は地獄の存在について何ら疑問に思っていないし、地獄は危険なようで、あちこちに長閑な雰囲気が漂っています。
角切りだとか、地獄の温泉だとか、そういった細かなところも面白く、特に温泉のシーンを電車で読んでいたときは、笑いをこらえるのが大変でした。(というか、にやけそうになった。)

どういうタイプの話なのかもよくわからずに読んでいましたが、これは僕にとってはシュールなコメディという位置づけでしょうか。意味はよくわかんないけどなんか面白い、なんかスゴイ的なものが好きな人におすすめです。

2010年5月12日水曜日

零崎人識の人間関係 零崎双識との関係 西尾維新

≪あらすじ≫
「零崎一賊」――それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。
零崎人識、17歳、もっとも自由だった全盛期の春。“殺し名”七名の対極に位置する“呪い名”六名――時宮病院、罪口商会、拭森動物園、死吹製作所、奇野師団、咎凪党――の寄せ集め、裏切同盟と兄・零崎双識との戦闘に、彼は否応なく巻き込まれ――


西尾維新の人間シリーズ完結編である零崎人識の人間関係4冊のうちの一冊、零崎双識との関係です。さすがに三回目になってくると、ずるしているような気分になってきました。特にこの一文はひねりもなく、全部一緒ですw

本書の魅力は、呪い名各々の個性的な戦いや、定評の言葉遊びだと思います。ですが、構成が、わかりやすいというか単純というかここまでの僕が読んだ人間関係3冊と比べてしまうと、ちょっと劣るかなと感じてしまいました。
面白いのは、間違いないのですが、これは完全にファン向け的な感じに出来上がっていると思います。

死吹屍滅は、(ナルトの)飛段を思い出さざるを得なかった。決着のつき方からすれば、飛段の方がよっぽど人外です。不死身だし。

多少辛口っぽく書いてしまいましたが、続きが気になって寝る時間をちょっと削るくらいは、面白いです。最後に戯言使いとの関係ですが、楽しみ半分、読み終わってしまうという気持ち半分です。

2010年5月10日月曜日

零崎人識の人間関係 匂宮出夢との関係 西尾維新

≪あらすじ≫
「零崎一賊」――それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。
汀目俊希として中学校に通う零崎人識の下に、彼の友人を名乗る人物が現れた。“殺し名”序列一位、匂宮雑伎団の次期エース、匂宮出夢である。その口から発せられた『お願い』とは……!?


西尾維新の人間シリーズ完結編である零崎人識の人間関係4冊のうちの一冊、匂宮出夢との関係です。

無桐伊織との関係に比べるとだいぶシリアスな結末になっていると思います。伊織の方は、メインイベントが鬼ごっこだったのに対して、こちらは人識と出夢のお仕事の話なので、そりゃあ違うよねと。

今作では玖渚友の兄である玖渚直が出てきます。癇に障るようなしゃべり方をする高貴なお方ですが、そんな人間が自他ともに認める(自は作中の台詞から、他は読者視点)意外性を発揮して、誰かさんを助けなかったら、と考えるのも面白いです。

こうやってどんどんと伏線回収ならぬ過去の補強的な話が、出てきてるところ、いーちゃんがいったい何をしでかしたのか?というエピソードも何時の日か書いてくれるんだろうと、西尾維新に気長に期待してますw

2010年5月9日日曜日

零崎人識の人間関係 無桐伊織との関係 西尾維新

≪あらすじ≫
「零崎一賊」――それは“殺し名”の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。
兄弟になったばかりの零崎人識と無桐伊織は人類最強の請負人・哀川潤を勝算を持って襲撃する。しかしその結果二人は彼女の『仕事』に巻き込まれる羽目に! 向かう場所は“殺し名”序列二位、闇口衆の拠点・大厄島、向かう敵は生涯無敗の結晶皇帝、六何我樹丸!


西尾維新の人間シリーズ完結編である零崎人識の人間関係4冊のうちの一冊、無桐伊織との関係です。

私、SUPERMERは実は戯言シリーズ系列で初めて読んだのが、実は零崎人識の人間試験だったんです。(今思うと物凄い邪道w
そんなわけで、伊織に関しては印象深いキャラクターではあります。ですが、そのあと一通りシリーズを発売した順に読んでからここまで来たので、いろいろと記憶と入れ違いがありました(笑)

時系列順的には、この巻は4冊のうち一番最後ということで、また順番的におかしな読み方しているような気もしますが(実際他の巻で出てくるキャラクターの名前とかが出てくる)、基本的に読んでないとわからないところとかは特に無く、楽しく読めました。
ここ一週間はずっと銃・病原菌・鉄を読んでいたので、やっぱり同じ読書でも、だいぶ軽快に読めました。

この話は、ネコソギラジカルの話よりも後のことなので、戯言シリーズ読み続けていた人は続編的な気分で楽しめると思います。

2010年5月8日土曜日

銃・病原菌・鉄(上)(下) ジャレド・ダイアモンド

「あなたがた白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものがほとんどない。それはなぜか?」
著者はニューギニアの青年であるヤリにこう聞かれ、当時答えられなかったという。その答えは一体何だろうか。そしてこの答えを探るというのが本書の目的です。

本書を通して感じたのは、自分は歴史学という物を誤解していたということです。人類史というのは、研究室では実験できないし、野外で再現することもできず、事実から推測するという方法でしか研究できない。そういった観点から、理系、とりわけ物理や化学をやっている研究者から蔑視される傾向にあると、本書でも言及されていますが、まさに、本書を読む前の自分がそうでした。読書ブログなんぞやっていて、いまさら生粋の理系とは言いませんが、基本的に文系学問は苦手だったし、学校で学んだ歴史なんて退屈以外の何物にも感じていませんでした。

プロローグにおいて著者は本書での主張をコンパクトにまとめています。
「歴史は、異なる人びとによって異なる経路をたどったが、それは、人びとのおかれた環境の差異によるものであって、人々の生物学的な差異によるものではない。」

本書を読んで、この感想を書く際に、この主張をもう一回読んで、なんだか胸が熱くなってきました。人によっては、何を当たり前のことを言っているんだ、と思う人も多いと思いますが、この点に関しては多くの人びとが、今現在の発展は人種の違いによるものだと考えてしまっています。著者は、それは間違いであり、すべての原因はたまたまそこに住んでいた人を囲む周りの環境が、のちの発展の決定的要因であると言っています。例えば、農業の発展は植物が育つ環境がなければ成り立たないし、家畜動物もはじめに飼育されるのは、野生種が存在している場所です。

さらに、南北アメリカやアフリカよりも、ユーラシア大陸が、より早い時期に発展した理由が、その大陸が縦長か、横長かが関係しているというのです。はじめは、え?と思いましたが、東西に横長のユーラシアの場合、日長時間や気候の関係が、同じ緯度だと近いため、農作物の技術が応用なしで伝わりやすかった。それによって、ユーラシアの方がより早く技術が伝搬し、それがより早い発展にもつながったと結論付けられています。

他にも、エジプト人は白人というカテゴリだったこととか、一時期(江戸時代より前)日本人は最先端の銃を保持するまでに、至っていたというところで、ちっぽけな愛国心がくすぐられたとか、人による虐殺よりも病原菌による人口の減少の方が大きく影響していたこととか、ライオンバーガーが実はうまいこととか、いろいろ書きたかったけど、くどいし長くなったので省略。(余り省略になってない。


これらの説を読んでいて、歴史学ってまさに科学そのものじゃないか、と感じそれを軸にこの記事を書こうと思いながら読んでいたところ、最後のエピローグで、“科学としての人類史”という副題が付いていて、そこで、著者は人種主義の誤解を解くという目的だけでなく、歴史学という学問のイメージの誤解までも解いてくれました。

歴史についての本なんてそんなに読んだこともなかったし、ついでにいうと多かれ少なかれ偏見を持っていた自分にとってこの本は、読んでいて面白いだけでなく、人類について知らないことをたくさん教えてくれました。とても厚いし、読むのも時間がかかるけど超お勧めです。

ちなみに、本書を知ったきっかけは、“朝日新聞のゼロ年代の50冊 2000年~2009年に刊行された全ての本の第1位のに選定された名著。”という形でです。この記事が載っている日にたまたま新聞読んでいてよかったと思います。

2010年5月6日木曜日

柳井正『成功は一日で捨て去れ』

今最も勢いのある会社の一つであるユニクロ、その社長である柳井正が書いたユニクロを成功に導くために、奮闘していた日々をつづった本です。社長が選ぶすごい社長に選ばれたというすごい人です。最近朝日新聞のBeに連載も始まりました。

柳井社長がすごいと思ったところは、ユニクロがどんなに大きくなって成功していてもそれに満足してしまっては、すぐにダメになってしまう、いつまでたってもベンチャー企業のような挑戦心を持って、全力で企業を良くしていく、そういう考えを持っているというところです。それは会社の経営においてだけでなく、人生においても同じだという言葉はなんだか胸にしみてきました。

ともかく、今を堂々と立派に生きている素晴らしい企業人の書いた本は、すべてを信じろとは言いませんが、その人がどんな考えを持って、どんな目標を立てて、どういう気持ちで挑戦していくのか、そういったものがたくさん詰まっています。これを読んだら、なんだかいろんなことに挑戦して、立派な人間になるぞ、というやる気も沸いてきました。

多くの人にとって、特にこれから何かに挑戦したい人や柳井社長にあやかりたい人にとって大いに役に立つ内容だと思います。

ついでに、この本の途中でUNIQLOCKの紹介があって、初めてこれ知ったんですが、なんだかずっと見続けてしまって、本読むの30分ぐらい中断してしまいました。物凄い中毒性を感じました。

2010年5月2日日曜日

西尾維新『化物語(下)』

化物語の下巻です。
内容は前半がなでこスネイク、後半がつばさキャットです。
とりあえず、別々に感想書きます。

なでこスネイク
撫子のキャラクターは恥ずかしがり屋ですが、ホントに西尾維新は極端な人格を表現するのがうまいですね。もう作者自身の性格が反映されているんじゃないかと思うくらい、リアルに感じるところがあります。
この原作ではアニメとは異なる終わり方をしているわけですが、これについては少し戯言シリーズを思い出すような残酷さに近いものを感じました。

つばさキャット
こちらは、どんな結末になるかを知らなかったので、先を気にしながら読めました。でも僕は傷物語も偽物語も既読だったので、ある程度伏せられている春休みについての、暦と翼の関係や、忍との関係について知ってしまっていたので、順番通り読んでいる人とは、違った視点で読むことになりました。僕としては、おすすめは順番どおりですね。やっぱり、多少先が読めてしまうので。そして、もう一回傷物語読んでから今作(特につばさキャットの方)を読むと、とてもよい感じに化物語世界にはまれるんじゃないかと思います。

会話が面白いのは言うまでもなく何が凄いかって、ここまで下ネタをふんだんに散りばめた作品が、平然と平積みで売られているということですw

2010年5月1日土曜日

ツイッターについて続編

4月26日から4月30日までに行った実験の結果報告です。

結果から言うと、だいぶ満足のいく結果だったかなと思います。

前回の記事はこちら

日に3度自己紹介+フォローミーのハッシュタグをつけたツイートを、自動で流したわけですが、自分の予想では、フォロワーが300人を超えて、ブログのアクセスはそんなに増えないという予想をしたんですが、

びっくり!!

フォロワーさんは350人超えてました。ありがとうございます!!
フォロワーさんがどんどん増えるのが嬉しくて、逐一携帯でチェックしていたので、事あるごとに携帯見てましたw

そしてブログへのアクセス数ですが、ページビューで、先週が127に対して今週は228と100近く上昇し、ツイッターからのアクセス数も、無いに等しい状態から、それなりに増えました。

ということで、集客効果はかなりあったという結果となりました。個人的に大満足でした。

ついでに、前回の記事でグラフ作るとか言ってましたが、ちょっと恥ずかしくなってきたので自重します。めんどくさいというのもある。

まぁ、ブログの性質的にあまり人が多く来るのもあれだし、正直宣伝はうっとおしいと思うので、もうこういう形ではやらないですが、それなりに効果ありますよ。という結果報告にこの記事を終わります。

伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』

≪あらすじ≫
警察から逃げる途中で気を失った伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来鎖国を続けているその孤島では、喋るカカシが島の預言者として崇められていた。翌日、カカシが死体となって発見される。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止できなかったのか?ミステリーの新時代を告げる前代未聞の怪作。第五回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作。


伊坂幸太郎のデビュー作です。
あらすじ読んで、え?と誰もが感じると思うんですが、発想がホントすごいです。
どうしてこんなこと考えついたって思うほど、奇抜な設定だし、しかもリアリティに説得力があると感じました。案山子は確かにそこにいるし、荻島が、実際に存在していそうな気もしました。

中でも、案山子の優午のキャラクターが、すごくかっこよかったので、案山子の絵を描いてみました。きっと表紙の案山子のように、ベラルク先生は白いシャツでも持っていたんだと思いますが、あえて医者ということで、白衣っぽいものを着せてみました。

アマゾン見て驚いたんですが、中古本が2万円超えてます。絶版だからでしょうか。図書館で借りたのが手元にあって、多少よこしまな気持ちがくすぐられました。

2010年4月30日金曜日

西尾維新『ネコソギラジカル(上)(中)(下)』

≪あらすじ≫
「よう―俺の敵」“世界”を、そして“物語”を終わらせるため、「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”に「狐面の男」はささやく。キーワードは、加速。そして、世界の終わり。何より、物語の終わり。待ち受ける刺客、“十三階段”の向こう側にある“終わり”の果てにあるものは―!?新青春エンタの決定版中の決定版、“戯言シリーズ”。その最終楽章となる『ネコソギラジカル』三部作の前奏曲がついに奏でられる!完全燃焼、西尾維新。


こんにちは。こんばんは。SUPERMERです。
今回は西尾維新の戯言シリーズ最終作、ネコソギラジカルです。本当はリアルタイムで読んでいたら、この作品は上、中、下別々にレビューしたと思うんですけど、何分、読んでからいくらか日がたっているので、一緒です。

この作品のあらすじコピーしてて、思ったんですが、西尾維新は明らかに完全燃焼してないよね。シリーズの関連して、まだいくつか出てるし。それはさておいて、

とても面白かったです。いろいろな言葉遊び的なものとか、物語の進み方とか、らしさもすごく出てると思います。物語の完結に関しては、多々意見があるとは思いますが、僕は結構好きな終わりでした。
この先もシリーズの外伝として人間シリーズや、ちゃんと調べてないですが、哀川さんの外伝もあるらしいので、この先話題作となるであろう作品をより楽しむためにも、このシリーズを読んでみてほしいと思います。

2010年4月27日火曜日

森博嗣『自由をつくる自在に生きる』

自由とは何なのか。
そんな問いに僕はいまいちちゃんと答えられる自信はありませんが、しかし、この本では自由について著者が考えていることが、かなり詳しく書かれています。

いくつか気になった点をピックアップします。

・健康は目的ではない。
これは我が母親にも聞かせたいところだけど、健康に関しては盲目的に神経質な人っているらしいですね。なんか余りに健康気にしすぎるのは損をしているような気がするんですが、まぁ極論は人それぞれですかね。大学合格とかも同じこと言えるかな。

・ブログの罠
これは恐らく著者である森博嗣の経験談でもあるんだと思うけど(憶測)、ブログを書いているうちに、だんだん日々の生活で常にブログのネタを探すようになって、短期的な視野でしかものを見なくなるようになってしまう。そして知らずのうちに、ブログの書きやすい毎日を送るようになってしまう。
これは素で気をつけようと思った。今は楽しいんだけど、いつか虚しくなってくるだろうとか書かれていると・・・。

その他にも、知らずのうちに支配されてしまっていて、自由を捨てている状況に陥っている人が、多くいると著者は言っています。そもそも人間は支配されることによって安心する動物である、とまで言っており、確かにその通りなわけで、本当の自由を勝ち取ることの大変さについて多く学ぶこともあります。

そして内容以前に、やはり、著者の物を見る視点に驚かされます。この世の中をスッパリと切っていくような物の見方に感じます。読んでいて目から鱗っていう風に感じるところが多いし、なるほどなー、と思えます。
厚さ的にもすぐに読めるし、かなりお勧めの一冊です。

2010年4月26日月曜日

ツイッターのこと

ハッシュタグってありますよね。

#followmeとかいう奴。

あれってやっぱり付けると、フォロワー増えるのかなー。と思って、実験してみることにしました。

題して、「ツイッターの集客効果及び、その有効性についての実験(笑)」

具体的に何をするかというと、
Twit Delayというサービスを使って、今週の月曜日から金曜日まで、自己紹介を兼ねた次のようなツイートを、10時、16時、22時に一日3回送るようにしました。

≪こんにちは。本好き大学生がどーでもいいことを、日々つぶやいてます。読書日記的なものもやってるので、もしよければ、いらっしゃってください。http://saikindoumo.blogspot.com/ #followmeJP #sougofollow≫

内容は、同じのばかりじゃつまんないので、途中で変えるかもしれませんが、これで効果を見てみたいと思います。

来週になったらフォロワーの数の日別変化と、ツイッターからの訪問者のグラフみたいなのを作ってみます。

ちなみに、予想では、今はフォロワーさんが278人(改めて見てみると多いな。)のところ、300人を超え、ブログのアクセス数はそんなに変わらないと言ったところだろう、と踏んでいますが、結果は如何に。

どうなったかは来週の土曜日にこのブログでお知らせします。

それでは。

こんな、実験計画じゃ成績Sはもらえないよね。対照実験すらないし、誤差だらけだろーなw

2010年4月25日日曜日

西尾維新『難民探偵』

≪あらすじ≫
ネットカフェ在住の元警視庁警視・根深陽義、就職浪人・窓居証子、人気小説家・窓居京樹が京都で発生した殺人事件の謎に挑む。「戯言シリーズ」「化物語」で人気沸騰中の西尾維新が放つ、怪心の新・スイリ(推理)小説。


西尾維新は今まで、たぶん、こういう作品は出してこなかったような気がするんですけど、中々面白かったです。
中でも、根深陽義と真田道規のやり取りは、面白かったです。真田はどうにか言いくるめて根深を引き戻そうとするところを、話をはぐらかしながら逃げていく根深との滑稽なやり取りは、さすが西尾維新だな、と思いました。

ただ、少し作風として大人しいようには感じました。他の作品では、化物語、戯言など、ぶっ飛んだ人物設定や、面白い言葉遊びが魅力だったし、そう感じてしまうのは、無理もないと思うんですが。
やっぱり思うのは、西尾維新が好きな人ってどちらかというと、普段あまり本とか読まない人が多いと思うんですよね。(完全に個人的な憶測ですが、)そういう中で、こういう作風は少し受けが悪かったのかなとも思ったのでした。

就職が先に控えている大学生としては、序章はなんだか身に迫る話でした。就職活動の失敗や、失態をここまでリアルに描かれると、気が重いです。

■この記事を評価して、関連の人気記事もチェック!
★★★★(素晴らしい)
★★★☆(すごい)
★★☆☆(とても良い)
★☆☆☆(良い)
by TREview

2010年4月23日金曜日

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録13』

≪あらすじ≫
学園都市に、ローマ正教『神の右席』の一人、『前方のヴェント』が侵入した。彼女が操る謎の魔術により都市機能は完全麻痺、大部分の人間は意識を奪われ倒れていった。彼女の狙いは、上条当麻。ローマ正教が公式に認めた敵。同時刻。最強の超能力者・一方通行が、彼を支える少女『打ち止め』を護るため、科学者・木原数多率いる武装集団『猟犬部隊』と激突した。魔術と科学、二つの惨事が同時に学園都市を襲う。上条当麻、インデックス、一方通行、打ち止め。四者四様の想いが交差するとき、物語は始まる―――!


表紙めくったところのあらすじ書いたら、意外と長かった。
この巻は前の巻とは対照的にバトルが多いというかバトルしかないですね。みんな大暴れ。天使とか虚数学区とかカエルさんの過去とか、結構いろいろと目白押しででした。話の流れとしても、大きな転換点になっているような気がします。ヴェントはちょっと強すぎだよね。というかもはや、ここまで強いと、完全に当麻の引き立て役になってしまう気が…。事実そうなんだとも思うけど。

とうとう科学勢力の学園都市と、魔術勢力のローマ正教が正面から激突するわけですが、未だその始まりなわけで、どういう風に物語を展開させていくのかな、と非常に楽しみにしています。

2010年4月21日水曜日

東野圭吾『聖女の救済』

≪あらすじ≫
男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。湯川が推理した真相は―虚数解。理論的には考えられても、現実的にはありえない。


東野圭吾のファンでかつ福山雅治のファンでもある自分にとっては、ドラマもそうでしたが、ガリレオシリーズ2冊同時発売というのは、とてもうれしい知らせだったのですが、どうにも金銭的問題によって後回しになってしまったのが、この本です。
今調べて、発売からもうすでに一年半も経っているというのは、なんだか複雑な気がしないでもないです。

読んでみて思ったのは、流星の絆を読んだ時も思いましたが、とても読みやすい、ということでした。わかりやすいし、かといって単純な話というわけでもなく、とても引き込まれる話でした。
前作に容疑者Xの献身という大作があるだけに、アマゾンのレビューは辛口多めの気もしますが、本当に面白いです。

東野圭吾ってエンジニアだったんですね。なんか凄いなー。

2010年4月19日月曜日

西尾維新『ヒトクイマジカル』

≪あらすじ≫
「…具体的に、あなたは何の研究をしているのですか?木賀峰助教授」「死なない研究―ですよ」永遠に生き続ける少女、円朽葉をめぐる奇怪極まりない研究のモニターに誘われた“戯言遣い”こと「ぼく」は、骨董アパートの住人・紫木一姫と春日井春日とともに京都北部に位置する診療所跡を訪れる―が、そこに待ち受けていたのは凄絶な「運命」そのものだった!“一人で二人の匂宮兄妹”―“殺し名”第一位の「匂宮」が満を持して登場する、これぞ白熱の新青春エンタ。戯言シリーズ。

西尾維新の戯言シリーズ。ヒトクイマジカルです。
だんだんバトル要素が重要になってきた感じです。こうなってくるとなんか感想書きにくくなってきますね。ただでさえミステリーは書きにくいというのに。
なんで書きにくいかというと、少しおぼろげになってきているからです。じゃあ書くなとか言わないでー。

この巻では匂宮兄妹が、初登場します。双子です。
今後の作品でも多く活躍します。これ前も言ったような(汗
匂宮出夢君はとうとう(というか今までもでしたが)必殺技みたいなのを使ってきます。ここまで来ると、俺の中のリアリティレベルの一線を少し超えます。現実度ランクみたいなものを。
作品の評価には何ら関係がないんですが、ミステリーとして読んでたのが、ここらへんから完全にバトルものとして読むようになりました。実際その方が、この先の展開からして正しいと思います。たぶん。

最近文庫化していることを知りました。激遅ですが。文庫版の表紙のイラストがどれもいいですね。イラストレーターの方もレベルアップした感じがします。

2010年4月17日土曜日

森博嗣『数奇にして模型』

≪あらすじ≫
模型交換会会場の公会堂でモデル女性の死体が発見された。死体の首は切断されており、発見された部屋は密室状態。同じ密室内で昏倒していた大学院生・寺林高司に嫌疑がかけられたが、彼は同じ頃にM工業大で起こった女子大学院生密室殺人の容疑者でもあった。複雑に絡まった謎に犀川・西之園師弟が挑む。


とうとう9作目まで来ました。学校始まってからは電車でしか本を読まないので、だいぶペースが落ちてきましたが。

やっぱり面白いです。森博嗣。
今回の事件では、珍しく犀川先生もやる気を出して、頑張っちゃいますし、儀同さんや喜多先生が出てきたり、国枝助手もたくさんしゃべったりと、今まで出てきたキャラクターの出番が多いです。そういう点でも楽しめます。

模型についての知識というか、模型に携わっている、模型が好きな人たちの考え方について、随分と詳しく書かれています。僕はたまに、ペーパークラフトとか作るんですが(シャープのホームページはおすすめ!!)、確かに作っているときが一番楽しいんですよね。作り終わったら、なんだか邪魔くさく感じてしまうこともよくあります。

シリーズも後一冊ですが、今から楽しみでしかたないです。

2010年4月14日水曜日

西尾維新『サイコロジカル(上)(下)』

≪あらすじ≫
「きみは玖渚友のことが本当は嫌いなんじゃないのかな?」天才工学師・玖渚友のかつての「仲間」、兎吊木垓輔が囚われる謎めいた研究所―堕落三昧斜道卿壱郎研究施設。友に引き連れられ、兎吊木を救出に向かう「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”の眼前に広げられる戦慄の“情景”。しかしその「終わり」は、さらなる「始まり」の前触れに過ぎなかった―。

西尾維新の人気シリーズである戯言シリーズから『サイコロジカル』です。化物語は上下別に紹介したので、上下別々で紹介しようと思ったんですけど、これは、話が続いているので、一緒に紹介することにしました。今まで話が続いている上下巻って紹介してなかったんですね。とある魔術の禁書目録は続いてるけど、一緒に紹介するのもきついし。

そんなわけで、今作ですが、デッドブルーとして活躍していた頃の玖渚友の仲間、兎吊木垓輔が登場します。兎吊木垓輔の濃いキャラがだいぶ印象に残っています。
この巻でも、事件が起こるわけですが、事件の謎やその解決よりもその他もろもろの方が、重要な要素になってきていると思います。

あと春日井さんが面白いです。テキトーな感じなのに、実はできるやつってカッコいいですよね。正直作中では学問の権威という設定だけで、テキトーでどうしようもないうえに、エロ要因というダメ人間っぷりですが。

最近、忙しくなってきたんで更新ペース落とします。多少ストックあるんですが、週3くらいが理想ですかね。ストックが無くなったら、読んだら書く。という形になって、自己満足度がどんどん高くなっていくと思います。


2010年4月12日月曜日

西尾維新『クビツリハイスクール』

≪あらすじ≫
「紫木一姫って生徒を学園から救い出すのが、今回のあたしのお仕事」「救い出すって…まるで学園がその娘を拘禁してるみたいな言い方ですね」人類最強の請負人、哀川潤から舞い込んだ奇妙な依頼に従って私立澄百合学園、またの名を“首吊高校”に潜入した「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”は恐るべき殺戮の嵐に巻き込まれる―。新青春エンタの真打ち、「戯言シリーズ」。

戯言シリーズ三作目クビツリハイスクールを紹介します。
今作あたりから、なんだかミステリーというより、サスペンス、ホラー的な感じになってきたような気がします。
首吊高校の生徒たちは今作の後にも何回か名前が登場しますし、人間シリーズでもカッコよく登場したりします。

いーちゃんの本名に関してのなんだかよくわかんないヒントもこの巻だったと思います。実際に確定するのかと思ってググったのは、いい思い出。

それにしてもこんな高校あったらなんかいやですね。軍隊養成所というか。
なんで女子高なんでしょうかね。小説だからと言ったら元も子もないですが、やっぱり男子高生のこういう高校も作中にあったりするんでしょうか。そしたらそれはそれで、また。なんとも。こんなこと考えても不毛な議論ですが。

2010年4月11日日曜日

J.クレイグ・ペンター『ヒトゲノムを解読した男』

≪紹介≫
ベンチャー企業「セレーラ」を率い、世界中の科学者を敵に回して、鮮烈なヒトゲノム解読競争を繰り広げたクレイグ。ベンター。その桁違いの情熱と行動力は、いったいどこから来るのか。重鎮ジェームズ・ワトソン、ヒトゲノム計画リーダーのフランシス・コリンズらとの確執も包み隠さず語る。今、最も熱い科学者の待望の自叙伝。


僕は、大学で少しばかり、分子生物学や遺伝子工学の分野を学んでいるので、その関連の本をたまに読むんですが、この本はそういった分野のことを全く知らない人にも読んでほしい、とても面白い本です。

専門的な本を読む場合、専門用語や独特の言い回しなどに、足を引っ張られるわけですが、この本は、そういった問題を回避できるように配慮されていると思います。不注意や過剰な活動性の原因遺伝子の話など、ところどころに興味深い科学的話題が挟まれてもいます。ペンター博士はまさにこの遺伝子を持っていて、自身の野心的な行動や性格の原因となっていると語っています。

著者がどうしてゲノムの研究をしたかについては、自身の戦争の経験が大きく影響していると言っています。助かる見込みのない兵士が生きようとするのに対して、助かる見込みのある兵士が、生きることをあきらめて死んでいく。多くの人間が死んでいく中で、そんな人間の儚さ、不思議さを学び、その本質を知らずにはいられなくなった、という経験から来ているそうです。

政府や内部の人間(主に設けることを第一に考えている人間)と対立しながらも成功していく姿に、すごい人だと思わずにはいられないです。ペンター博士は人生を賭けた大きな挑戦を何度もしているし、並はずれた野心と自信を持って努力したことが伝わってきます。特に、ショウジョウバエのゲノム解析に成功して、その分野に劇的な利益をもたらすことに成功したというくだりには、胸が熱くなってしまいました。(本書の中でも語られていますが、ショウジョウバエは多くの遺伝的な発見がなされてきた、生物の一つであり、飼育が簡単などの理由から今でも多くの研究者の研究対象となっています。wikipedia

今現在は人工生命の研究をしているらしくて、これを聞くとすぐにそんな馬鹿なと思いますが、ヒトゲノムの解読をする、と聞かされた人々も同じように感じたのかもしれません。

自叙伝という物を読むのはおそらく初めてなのですが、良い本に出会えたなと思いました。この物語は著者の視点からのもので、著者も最後に誤りがある可能性に言及しています。それでも、なるべく誤りのないように、多くの人に確認をとったり、引用文献(これだけで16ページ)をたくさん並べているところに好感が持てました。今度別の視点で書かれた本を読みたいです。

2010年4月10日土曜日

Google chrome(グーグルクローム)入門 第3回

今回はデザインを変更する方法とおすすめの拡張機能についてです。

まず、デザインの変え方について説明します。

グーグルのトップページから、グーグルクロームのページにアクセスします。そのページの下の方に、テーマというところがあるので、そこのこちらというところから、デザイン変更のページにアクセスできます。

そのページで気に入ったテーマを探して、テーマを適応をクリックすれば、自動でダウンロードされ、デザインが変更されます。

公式で痛ブラウザ(痛車的な)をサポートしてくれるというのは、なんとも不思議な感じがしますね。奇麗なのとか、シンプルなのとかいろいろあるので、試してみると面白いです。


そして、次は拡張機能についてです。

先ほどのテーマのところの隣に、拡張(Extensions)という項目があるので、そこから様々な拡張機能を導入することができます。英語の場合が多いので、苦手な人は頑張ってください。

今現在僕が使っいるのをいくつか紹介します。


Smooth Gestures

これは、マウスジェスチャの拡張機能です。

一応マウスジェスチャを知らない人のために、説明すると、ブラウザの操作、戻る、進む、更新などをマウスの操作だけで、行うためのツールです。具体的に言うと右クリックを押しっぱなしで、マウスを左に動かすと、ブラウザの戻るを実行できます。初めは、動きを覚えるのに少し手間取りますが、小さな戻るボタンにマウスポインタを合わせる必要がなく、通常ページ上のどこでも実行できるので、慣れると超便利です。マウスジェスチャの付いていないブラウザでうっかり使いそうになるくらい癖になります。


IE Tab

インターネットエクスプローラ以外のブラウザだと、形が崩れてしまったり、表示できなかったりするサイトが、ありますが、この拡張機能を使うと、それが解決できます。

問題のあるページで右上に出てくるIE tabのアイコンをクリックすると、そのページを、別のタブで、新しくクロームの中でインターネットエクスプローラが使えます。

新しくインターネットエクスプローラを起動する必要がない点で時間が短縮でき、便利です。

ちなみに38万人近くが使っている大人気ツールのようです。


PageRank
これは、ホームページやってる人で、SEOに関心のある人ぐらいしか関係ないような気もするけど、個人的に面白いので紹介。

Googleが決めるページランクがいくつかを右上の拡張機能のところに表示するツールです。

ページランクはグーグルツールバーで調べることができるんですが、クロームがグーグルツールバーに対応していないため!?こういうツールが存在しているのではないかと思っています。

いずれツールバーに対応してくれると思うんですけどね。


ついでに、IE tabでグーグルのトップページを開けますが、その時グーグルツールバーの紹介が表示されます。

もしやと思って、クローム上でツールバーをダウンロードしてみました。

その結果。

インターネットエクスプローラにはグーグルツールバーが表示されて、クロームには別に何も起りませんでした。

クロームでグーグルツールバーを使いたい人は、今のところあきらめるしかないようです。


以上でグーグルクローム3部作完結です。

拡張機能についてはレビューにあたって無限の可能性がありますが、今のところは、現状に満足しているので、面白いのが見つかったら紹介します。

次からは、また書評ブログに戻ります。

ここまで、読んでくださった方はありがとうございました。

2010年4月8日木曜日

Google chrome(グーグルクローム)入門 第2回

今日はブラウザ限定ではないかもしれないけど、重宝している便利な機能を紹介します。

まずは検索機能です。

インターネットを使っていると、この言葉の意味なんだっけ、とか、この人って名前見たことあったけどどんな人だっけ、みたいな疑問があった場合、ヤフーやグーグルなどの検索エンジンを使いますよね。

そんなとき、わざわざ新しくページを開かずに、アドレスバーから検索できます。

URLが書いてある所に、キーワードを入れてエンターキーを押せば、指定した検索エンジンで検索できます。

図のように候補が表示されます。これは検索エンジンをグーグルに設定した場合です。
履歴も検索してくれるみたい。たぶんだけど。




検索エンジンの設定はアドレスバーの右にあるスパナから、オプションを開いて、基本設定のタブの3番目にある既定の検索エンジンのところでできます。


スパナをクリック。








オプションを開きます。

基本設定のタブにあります。開いたまんまなので、別に何もしなくていいです。





下の方にあります。

ヤフーにも変えられるし、youtubeとかにも設定できます。便利ですね。



次にブックマーク、お気に入りについてです。

最初使い始めた時は、他のブラウザのお気に入りに比べると、かなり使いにくい印象でした。

この辺はもしかしたら拡張機能などを使って、より便利にすることができるかもしれません。ですが、今回は妥協策というか、結果的にこっちの方が便利じゃね?と思った方法を紹介します。

お気に入りってどんどん増えると収拾つかなくなると思うんですけど、よく使うウェブサイトって限られますよね。

そんなウェブサイトをブックマークバーに登録すると、とても便利です。ブックマークバーはアドレスバーの下にあります。

アドレスバーの左についている星のマークをクリックして、フォルダをブックマークバーに設定しそれで完了をクリックします。そんだけです。























ブックマークバーの長さは限りがあるので、わかりやすいアイコンのウェブページは名前を入れない方が、いっぱい表示できます。ツイッターやアマゾンなどはわかりやすいですね。

フォルダを追加すると図のようにもできます。これは、ブログを作るのにお世話になっているサイトさんです。

書いていて、基本的すぎる気もしましたが(そもそも初心者はクローム使わなそう)、入門編ということで、紹介しました。

明日は拡張機能のことか、デザインの変更のことについて書こうと思います。

意見、質問等あればお気軽にどうぞ。答えられる限りで答えます。

また、ついうっかりここまで読んでしまった上級者の人も、改善できるところがあれば、ご教授願います。

2010年4月7日水曜日

Google chrome(グーグルクローム)入門

このブログは書評ブログなんですが、ちょっと迷走してみようと思いました。そんなわけで、今日はレビューは休憩して、最近メインで使い始めたブラウザ。グーグルクロームについて、ちっとばかし、紹介したいと思います。

グーグルクロームとはインターネットブラウザ、つまり、インターネットを見るためのツールのことです。
大体の人は、Internet Explorer(インターネットエクスプローラ)を使っていると思います。有名検索エンジンであるグーグルが開発していて、現在は、バージョン4までが、リリースされています。

この記事によると最近は使う人も増えてきて、少しずつメジャーになってきているのかな、と感じています。この記事では、今までインターネットエクスプローラ使ってたけど、新しくしてみようかな。という人を想定して書こうと思っています。


グーグルクロームを使う利点は、

①動作が速い
②拡張機能が豊富

があります。(これは、個人的な使っている理由です。)

①については使ってみるとわかると思いますが、ストレスを感じない程度に、起動するし、動作が軽快です。

②については他のブラウザにもありますが、いろいろな便利機能が使えることです。ツイッター用のツールや、マウスジェスチャなど。


動作を早くするためかは知りませんが、全体的に他のブラウザよりもすっきりしていて、デザインも悪くないと思います。

ここからダウンロードできるので、是非使ってみてください。

今回はここで終わります。これから先、使ってて便利だったり、面白かった機能や、快適に使いこなすコツなどを紹介していきたいと思います。

西尾維新『クビシメロマンチスト』

≪あらすじ≫
鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から二週間。京都、私立鹿鳴館大学。「ぼく」こと“戯言遣い・いーちゃん”が級友・葵井巫女子とその仲間たちと送る日常は、古都を震撼させる連続殺人鬼“人間失格・零崎人識”との出会いによって揺らめき脆く崩れ去っていく―。そして待ち受ける急転直下の衝撃。一つの世界が壊れる“そのとき”を描ききった新青春エンタの傑作。

戯言シリーズ2作目、クビシメロマンチストです。
この作品は珍しいことに登場人物が結構普通の人です。肩書きは、ですが。
事件に関わるのはみんな大学生なので、身体的ステータスが超人なのは零崎人識と哀川潤くらいだったと思います。

最後の方で潤さんがあっと驚く事件の裏を語ります。これがまた中々衝撃的です。騙されたい人へお勧めです。

バクマン的に言うととミステリィからのバトル展開に見えてしまうこのシリーズですが、決して人気が無くなってバトル展開になったとかではなく、純粋に楽しく読める最高の娯楽作品ですので是非未読の方は読んでみてください。

最近京都行ったんです。そんでこのシリーズのことちょっとだけ思い出したりもしました。聖地巡礼というほどでもないんですが。
西尾っていう八ツ橋屋さんがあるんですね。なんかしら関係あんのかな、とか思いました。

2010年4月5日月曜日

大塚英志『「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか』

こんにちは。ようこそいらっしゃいました。

今日は前政権では何かと話題になった日本のアニメに関する本をご紹介します。
この本は5年前のものなので鮮度が重要な最新情報という意味では、状況は変わっているかもしれません。ですが、アニメの成り立ちについての歴史についての著者ならではの視点で詳しい解説がなされています。

僕は日本の文化としての漫画やアニメは好きですし、ある程度日本人として誇りにも思っています。ですが、この本では、この誇りが空回りしているという視点から、日本の漫画やアニメを語っています。日本のアニメの原点には、ディズニーがある。というのが作者の主張です。ハリウッドでリメイクが受けるのは、もともとディズニーを基にしたものが逆輸入されたからこそ受け入れられるし、シナリオ面のコストもかからないというビジネスが成り立っている、と言います。

日本唯一のアイデンティティが、戦争の敗北経験にあるというのも普通はあまり思っていても口にできないタイプの主張じゃないかと思うんですよね。そういう意味ではこういう主張があるということが知れるという感じで意味のあるものになってると思います。でも、なんか読んでて少しショックだったような気もします。

元来、創作というのは何かの二次創作であるということも主張されてて、これについては共感することも多かったです。手塚治虫なんかもミッキーのまがい物描いてたことがあるらしい。

要は著者はサブカルチャーである漫画やアニメの世界に国が干渉してほしくないということが、一番言いたいんだと僕は解釈しました。日本の漫画やアニメが持つ力というのは、そこまで凄くないんだよ。だから、経済効果なんか期待しても無駄だよ。と言いたいっぽいです。

一消費者からすれば、面白ければそれで満足なんですが、いろいろなことを考える人がいるなと思った一冊でした。

2010年4月4日日曜日

堀江 貴文、西村 博之『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」』

こんにちは。SUPERMERです。今回は小説じゃないです。

IT世界の中では抜群の知名度を誇る二人の対談です。
堀江氏は言わずと知れた元ライブドア社長ですが、ツイッターを始めたとき、おすすめユーザーの中に堀江氏がいて、フォローしたんです。それでなんか面白そうな人だなと思って著作を読んでみようと思ったんです。
で、特に理由はないんですが、これにしました。たくさん予約入ってたので、結構待ちました。

西村氏は2ちゃんねるの元管理人です。2ちゃんねるの存在は中学生の時に友達に教えてもらいましたが、今は見ることはあんましないですね。でも巨大なだけあって、一時期ボーカロイドの掲示板見てたりしました。

そんな中々他には見ないような経歴で、特徴的な二人が、どんな考え方をしているかを知りたい人に、本書はおすすめです。
普通の人というのは人によって違いますが、多くの人にとって彼らは普通の人の枠には収まっていないでしょうから、いろいろな考え方や多面的な社会に対しての意見が知りたいという人にも役に立つと思います。

彼らを悪者扱いする人は大勢いますが、彼らも彼らなりの考えがあって今の状況になっているんだなぁと思いました。

森博嗣『今はもうない』

≪あらすじ≫
避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で一人ずつ死体となって発見された。二つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が…。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。

S&Mシリーズの第8作目です。
いやぁ。今回も見事に騙されました。ここまで来るとホント痛快です。
一人称が怪しいなと思わせるような感じがあって(こういう勘は外れるようになっている)、まぁこれはないだろうなとは思いましたが。

このシリーズ後半に入ってからなんだか実験的な感じですね。同じ時期のことを扱っている前二作と今作と。
夏のレプリカ、今はもうない、では犀川先生の出番が少なくなってきてます。多分このあとの二作で活躍するのだろうと、想像しながら読んでました。

ここから関係ない話
ここ三日旅行に行ってきました。
で、携帯で投稿してみようとしたんですが、いろいろ不便が多かったです。そのうち改善されるとは思いますが、その前に僕の古い携帯が改善されて、webが通常表示できるようになりそうです。

2010年4月2日金曜日

西尾維新『クビキリサイクル』

≪あらすじ≫
絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、五人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする!工学の天才美少女、「青色サヴァン」こと玖渚友とその冴えない友人、「戯言遣い」いーちゃんは、「天才」の凶行を“証明終了”できるのか?新青春エンタの傑作、ここに誕生!第23回メフィスト賞受賞作。

というわけで西尾維新の大人気シリーズである戯言シリーズの一冊目です。過去に読んだやつ紹介シリーズです。別名ブログの内容充実、及び書き貯めの真っ当な理由付け。
S&Mシリーズが追いついたので、今度は戯言シリーズというわけです。

一冊目を読んだ後の感想を全部読んだ今思い出してみると、西尾維新ってこんな小説を書くミステリー作家なんだ。というこの後読んだ作品からは考えられない感想だったわけです。この時点で読んでたのが、デスノートだけで、化物語アニメ見て読もうと思ったことを考えれば、勘違いしてもおかしくない状況だったわけです(言い訳

しかし、シリーズを読み進めていくうちに、あれ?と思うわけです。いつの間にかミステリーを読んでいるんじゃなくて、愉快な言葉遊びや激しいバトルを楽しみに読んでいるわけです。そんなわけで、西尾維新の魅力を最大限理解するにはこの作品では物足りないかと思います。ですが、この作品はこれで今までに見たことない設定で話が進んでいて、すごく新しいなと感じさせられました。この作品がつまらなければ、この先にこんなに話が広がることもなかったわけで。胸張ってお勧めできるシリーズです。

2010年4月1日木曜日

森博嗣『封印再度』

Who inside?

≪あらすじ≫
岐阜県恵那市の旧家、香山家には代々伝わる家宝があった。その名は、「天地の瓢」と「無我の匣」。「無我の匣」には鍵がかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことが出来ないのだ。五十年前の香山家の当主は、鍵を「瓢」の中に入れ、息子に残して、自殺したという。果たして、「匣」を開けることが出来るのか?興味を持って香山家を訪れた西之園萌絵だが、そこにはさらに不思議な事件が待ち受けていた。

この本で今現在最も印象に残っているのは、犀川先生が盛大な罠に引っ掛かるところだと思います。いつも冷静で、明晰な犀川がどんな騙され方をするのか考えながら読むのも悪くはないと思います。

もうひとつ印象に残っていたのは、「天地の瓢」と「無我の匣」における答えです。なかなか面白いもので、この作品の鍵となるこのパズルの他にも、パズルに関するトリビアをパズルマニアである儀同世津子さんが、教えてくれます。

肝心の事件の方は実はあんまし、記憶に残ってません。面白かったのは間違いないですが、ミステリィが好きで、初めてこのシリーズを読むって人はこの本からはやめた方がいいと思います。

2010年3月31日水曜日

森博嗣『詩的私的ジャック』

《あらすじ》
死体に残された傷は何を意味するのか!?
女性が死んでいた。みな密室で。歌詞のとおりに1人、また1人。

大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお嬢様学生・西之園萌絵が、明敏な知性を駆使して事件の構造を解体する!

S&Mシリーズの4冊目です。この話では冷たい密室と博士たちの時のように、犀川や西之園萌絵の近くで事件が起こります。そんな近いところで立て続けに事件に巻き込まれるというのは、不幸としか言いようがないですが・・・。
この作品当たりから、不思議な感じの漂い方が尋常じゃなくなってきていると思います。ここまでの作品では犯人の動機も理解できる範疇でしたが、この作品のような犯人は、現実にはいない小説の世界の中だけのキャラクターだと思います。こんなタイプの人がいないわけではないけど、殺人の動機にされたら世界の設定が歪みます。

少し否定的に書きましたが、本書の魅力がまさにその、犯人の考え方や性格にあると思っています。この話も密室が扱われていますが、必ずしも密室そのものを解くことが重要になるタイプの問題ではなく、なぜ密室だったのか、そして動機は何だったのかということに重きが置かれています。そういう意味では、ミステリ要素だけじゃない力があります。

2010年3月30日火曜日

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録12』

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録12』
どうもこんにちは。
今回はとある魔術の禁書目録です。
ラノベです。ライトノベルってあんまし読んだこと無いんですよね。キノの旅くらい。
そんな中ついうっかりアニメを見てしまい。面白かったので読み始めました。

頭の中でこんな設定の話あったらおもしろいなぁ。とか考えてたんですよね。月並みすぎますが、魔法があって、学校って設定で、現代風で。

もうとっくに大人気シリーズになってた。

そんなわけで、12巻ですが、この巻はあとがきに書かれてもいますが、コメディに特化してます。前半3分の2くらいまではそんな感じで事件も起きずに、進んでいきます。特に、一方通行と当麻がニアミスして、このままで会うのかな、出会わず終んのかなとか考えてたら、事件発生しました。

僕はアニメを見てそのあとにWikipediaを熟読してしまったので(ぉぃぉぃ、この先の大まかなあらすじや何やらを知ってしまっているんですが、この巻から話はどんどん大きくなっていきそうですね。続きを読むのが楽しみです。

そして事件に突入したところで、次巻に乞う御期待というわけで、続きが気になる12巻でした.



西尾維新『偽物語(下)』

化物語の下を読まずにここまで来てしまいました。アニメの15話が速いか、それとも図書館で予約したやつが届くのが、早いか。
僕の予想ではほぼ100%後者ですが。

上巻を読んでいても思いましたが、下巻は、さらに、と言いますか…。
阿良々木君の素性が割れてきましたね。主に変態方向のベクトルで。(キャラ崩壊ともいう)
作中では忍のキャラについての話がありましたが、こっちは崩壊(変遷)の理由はある意味筋が通っているんと思うんですが、暦のはそれを遥かに凌駕するほどの変貌ぶり。彼の人間強度は一体どうなってしまったんでしょうか。普通触れねーよ。

副題はつきひフェニックスですが、月火はなかなか出てこないです。前半が大体読んでいて楽しくなる掛け合いやギャグなので、あんましシリアスなものでも無いし。それでもそれなりに、驚かされる結末ではあったし、期待を裏切らない内容だと思います。

あえて言えばテーマとして、正義と悪、本物と偽物の違いとか、そんな議論にに重点が置かれています。自分にとっては正義だとしても誰かにとっての悪になる。本物と本物と見た目も機能も違う偽物。どちらが価値が大きいか。月並みな疑問ですが難しい問題ですよね。
ちなみに僕自身の見解を臆せずに書いときます。
・正義と悪
最近ワンピース面白くなって目が離せないですよね。ドフラミンゴの勝った方が正義っていうのがカッコいいです。
・本物と偽物
ブランドの偽物は安いです。ですが、アフターケアや保障関係は本物の方が厚いです。これ、知的財産権の教科書に載ってました。。

今後も傾物語、猫物語と出版が決まっていてとても楽しみです。零崎人識の人間関係についても未読ですが、早く読みたいです。お金があれば買いたいんですけどね…。



2010年3月29日月曜日

森博嗣『笑わない数学者』

《あらすじ》
伝説的数学者、天王寺翔蔵博士の住む三ツ星館でクリスマスパーティーが行われる。人々がプラネタリウムに見とれている間に、庭に立つ大きなブロンズのオリオン像が忽然と消えた。博士は言う。「この謎が解けるか?」像が再び現れた時、そこには部屋の中にいたはずの女性が死んでいた。しかも、彼女の部屋からは、別の死体が発見された。パーティーに招待されていた犀川助教授と西之園萌絵は、不可思議な謎と殺人の真相に挑戦する。

S&Mシリーズの3冊目です。裏表紙のレビューだか何だかに、事件そのものと謎解きが、全く違う問題に見えて、実は同じ問題だ。みたいなことが書かれていて珍しく、どんなトリックなのかなあと、考えながら読みました。銅像が重りになって、死体を運ぶとか矛盾だらけのつまらない推理しかしませんでしたが、結局わかりませんでした。でも、この本に限っては、もしかしたら何かの拍子に気づけたかもしれません。結構単純明快なトリックだと思います。

初めの方にあった天王寺博士が出題する問題はとても面白いです。こんな風に面白いと思わせる問題はどこから持ってくるのか気になるところです。数学ってスパッと切れるものが多いと思います。表現が抽象的すぎる気もしますが、白黒はっきりしているところは、数学の魅力の一つでしょう。科学ももう少し、白黒はっきりしているともっと便利だと思いますが、世の中そうはいきません。



2010年3月28日日曜日

森博嗣『大学の話をしましょうか』

第一章
最後のところが、大学生である自分にとっては意味のある書物になったと思う。
大学院に行くことは決めているが、どうして行かなければいけないか説明できなかったが、背中を押してもらえた気がする。

第二章
大学という物の機能や役割について、なかなか辛辣に語られている。お役所的な仕事が多くてしかも意味不明だとか。大学の抱える矛盾についてよく見ているんだなと思った。さすが研究者といったところだろうか。

第三省
少々自分にとって衝撃的な発言があったので引用しておく。
≪ミステリィにしたのは、やはりミステリィが小説の中では最もコード的というか、書きやすいジャンルだったからですね。小説の中では最も単純だと思いますし、作るのが簡単です。≫

作者自身が大学に依存せず、ある程度距離を置いているせいか、かなり客観的で大学に対する反対意見もかなり多かった。それでも、好きなことを研究できる大学という環境に感謝している姿勢は素晴らしいと思いました。あと、大学教授という得体のしれない人種がどんな仕事をして、どういった状況に置かれているかということも知ることができて、面白いと思いました。自分が抗議で見ていたさえない教授たちも面倒な事務的仕事に追われてあくせく働いているんだろうと想像すると、多少は見直さざるをえない。

他に何か読んでいるわけではないですが、一般論とは違う大学論です。普通とは異なる視点からの物言いなので、著者自身の意見に賛同できないような人でも読んで損はないと思います。大学生ならばなおさら考えさせられる内容なので僕としてはとてもお勧めです。もちろん作者のファンの人ならば、どういった考えを持っているのかを知るのに参考になる本だと思います。

思い出したので追記。
最後の方に同窓会誌のインタヴューに答えてというコラム的なところがあるんですが、ここで著者は名前の大切さについて言及しています。これは、著書の幻惑の死と使途でも扱われていることから、著者にとって重要な考えなのだと思いました。

2010年3月27日土曜日

竹内薫『ねこ耳少女の量子論~萌える最新物理学~』

竹内 薫 (著), 藤井 かおり (著), 松野 時緒 (漫画) (著), 松野 時緒 (イラスト)

はい。そんなわけでこんにちは。SUPERMERです。
今日テキサスバーガー食べてきました。
かざすクーポンで今単品290円で買えるんです。130円お得です。コーヒー買えます。
そんなわけで、自他共に認めるケチなワタシは食べに行くことにしたのです。
おいしいですね。とても。また食べたくなりました。

今日は量子論の本を紹介します。マックで読みました。表紙見えないように持ちながら(笑)
本当はブルーバックスでも読もうとか思ってたんですよ。
でもさ。
図書館の量子論のところにやけに目立つピンク色が一冊あってさ…。

内容は量子論の不思議な世界の入口に立つための本、といったところです。ある程度かじっている人よりも、何も知らない人が量子論ってどんなものかを知るためにいいと思います。でも、ある程度知ってるからこそツボにはまるというのもあるかも。

漫画の方にもちゃんとストーリーがあって、単純に読み物として読んでも面白いと思います。あいりちゃん(表紙の子)がかわいい。

昨日の記事で今は情報技術の時代だ的なことを口走ったんですが、物理学も生物学もその他いろいろも未だに未完成なところがたくさんあって、いろいろな研究が行われています。そんなことを知るための第一歩としてこの本を読んでみてはいかがでしょうか。

2010年3月26日金曜日

ベルナール・ジラール『The Google Way』

ユーザーを味方に、そうすれば成功する。――ラリー・ペイジ
グーグルはスイス製アーミーナイフのようであるべきだと考えています。――マリッサ・メイヤー

これらの二つの言葉は、読んでいて特に印象に残った言葉であり、これほどGoogleという企業をうまく説明している言葉も早々見つからないだろうと思います。(著者じゃなくて幹部社員の言葉です。)今記事を投稿しようとしているこのbloggerはGoogleのアーミーナイフの機能の一つであるし、他にもGmail、アドセンス、マップその他いろいろ。そして言うまでもなく、Googleをここまで大きくすることになった検索エンジンサービス。これらは、ユーザが便利に使えるように考えられているし、しかも無料!!今売れていて話題のクリス・アンダーソンのフリーにもあるような画期的な無料ビジネスを行ってきている。経済学的にもこれまでとは異なる革新的、革命的なやり方で、一時は倍々に業績を上げてきたGoogle。この本ではそんなGoogleの成功がどのようなアイディアによって生み出されてきたかを余すことなく伝えていると思います。

ホントに読んでびっくりです。なんか同じ時代同じ世界に暮らしていているのに、何だろうこの物凄さは。日本でのシェアはYahoo!Japanの方が持っていてあんましメジャーではないですが、なんかもう世界征服できそうなくらい力持ってるんじゃないだろうか。SUPERMERが考えた50年ごとの学問のバブルを並べると、100年程前のアインシュタインやシュレディンガーに代表される物理学、50年前のワトソンとクリックのDNA二重らせんを代表する生物学、そして今の時代、文句なくIT技術の進歩こそが世界の天才たちがしのぎを削る対象となっていると思います。これらの出来事は学問というものに対する爆発的な影響を与えている発見であり、それをキッカケにして、またその分野がどんどん発展していきます。今後またどのような新しいものが出てくるか楽しみで仕方なくなってきます。
IT関連の本を読んでいると今という時代の中心を見ているようで、とても可能性にあふれているように感じます。最近はGoogleに限っては中国問題で話題ですし、この前ふれた著作権の問題など、避けて通れない問題もあります。ですが、著者が冒頭で述べているように、知識のアクセスをここまで容易にできるようにしてくれたことを感謝したいです。

途中読んでてびっくりしたのが、ブログサービスを最初に始めたのがbloggerで、それを作った人、ビズ・ストーンはTwitterの立ち上げにも関わっているとか。すごい人がいるもんですね。

ブログ作る前に一冊Googleの本読んだんです。NHK取材班『グーグル革命の衝撃』という本なんですけど、自分のプロフィールのところに載ってるお気に入りブログ黒夜行さんのところで紹介されていて興味を持ったんです。実は、この本はブログを作ろうというキッカケになった本だったのです。アドセンスで一財産を築いた若者の話が一番気に入ったんです。我ながら金の事ばっか気になってしまう嫌な性格です。今は更新そのものが楽しいということもここに明記しときます。そんでもって、Googleという企業に俄然興味がわいてきて、もっと詳しい本を読んでみようと思って手に取ったのが、この本です。今のグーグルがどうしてここまで大きくなったのか。その疑問に少なからず本書は答えてくれると思います。

2010年3月25日木曜日

索引作りました。

http://saikindoumo.blogspot.com/p/blog-page.html

索引作った。

なんかこういうの作るのって面倒くさいけど案外好きです。

東野圭吾『流星の絆』

≪あらすじ≫
3人の兄弟が幼いころに殺された。数年たって3兄弟は詐欺師になっていた。作戦担当の兄、実行担当の演技派の弟、男を騙す美貌を持つ妹。詐欺のターゲットを調べているうちに、弟は事件のあった夜に遭遇した男を見つける。そこから3人の復讐劇が始まる。

さすが東野圭吾というだけあって、とてもハラハラさせてくれるストーリーでした。3人が詐欺をしているところなんかは、多少不謹慎ですが、冒険心みたいな感情がくすぐられました。
ドラマになっている今作ですが、そのせいでなんか読む気が失せてしまったんですよね。なぜか。(ドラマ否定してるわけじゃないです。)
そういう性格だからなんですが、食わず嫌いと同じで損をしているところも自分自身多いので、今回読んでみた次第です。伊坂幸太郎の時と似てます。

Amazonのあらすじをいつも?のようにコピーしようと思ったのですが、読んでからあのあらすじ(キャッチコピー?)を見ると少し自分のイメージとかみ合わないので、今回は自分で書きました。嫌なんですけどね、自分で書くの。作品のイメージ損ないそうで(汗。

ともかく、この本は万人が楽しめるタイプの小説だと思います。普段小説を読まないような人でも分厚さの割にどんどん読み進められると思います。

実は今日もまだ本が読み終わってないのです。この本はこのブログを始めるちょっと前、3月初めに読んだものです。笑わない数学者にしようとも思いましたが、同じ作家ばかり続けるよりもいろいろ書いていきたいのでまた今度。

2010年3月24日水曜日

電子書籍について

本当は早く次の本のレビューしたいんだけど、なかなか読み終わりません。春休みも終盤になって来たところで用事が増えてきました。どうやら世間は俺の存在の必要性を感じてきたようだ。

何はともあれ、そんなわけで、今日は本のレビューをお休みして、本の話をしようと思います。
まあ、ここ数日の朝日の朝刊に載ってて気になってただけなので、ブログの趣旨とは少しずれます。

最近はipadが登場して、話題沸騰しているようです。電子書籍といえば、僕の中では、Amazonのキンドルがパッと浮かびますが、今まで、お目にかかったことはありません。便利だとは思うんですけど、今のところ図書館の自称ヘビーユーザーなので、うまく使うことは難しい気がします。(あくまで個人的には)

電子書籍が便利な状況というのは、本を何冊も持ち歩くことに比べると、非常に軽量化できることと、内容の検索が簡単になることだと思います。

一方で、電子書籍は著作権の問題が大きく絡んできます。電子化してしまうとコピーは簡単になるし、本の値段も下がるので、多分本屋さんが商売あがったりになってしまいます。このような状況は、音楽業界には一足先に訪れていると思います。

著作権の問題以外にもそもそも電子書籍とノートパソコンやネットブックとの違いがかなり曖昧です。書籍である以上一定の大きさになってしまうことから、ipodのようにポケットで持ち運ぶのとは、少し感覚が異なると思います。鞄に入るようであれば、小さいパソコンの方が便利だと思います。

電子書籍という物が持てる利点としては、本を読むだけの目的のため、パソコンより電気を使わない、操作がわかりやすいもしくは複雑でない、そして、コンテンツが充実していること。これらが、自分的に要点じゃないかなと思います。
(追記:Googleリーダーみたいな機能があると便利かも。すでにありそうだけど。

コンテンツに関しては記事を提供してくれる作家ありきでやらなければいけないので、電子書籍の特性を生かしたうまい使い方を考えないといけないと思います。僕が考えてもしょうがないですが、どうなっていくんでしょうね。(Amazonの紹介ページ上のリンク見たら結構充実してた。ダンブラウンのロストシンボルとか、各種雑誌とか。英語だけど。)

ちょっとAmazon見たら、iphone版のキンドルがあるらしいですね。iphoneはどんどん使い方が、増えていくなあ。
あとgoogleの電子図書館の話も気になりますね。これは今度別に書こうと思います。著作権の期限のこととか。


本当はキンドルそのもののリンク貼りたかったんですが、Amazon.co.jpでは売ってないみたいですね。Amazon.comのアカウント作るのもめんどくさいので、関連本貼っときます。読んでません(爆)。

2010年3月23日火曜日

森博嗣『冷たい密室と博士たち』

S&Mシリーズの2冊目です。
あらすじ(AMAZONから引用)
同僚の喜多助教授の誘いで、N大学工学部の低温度実験室を尋ねた犀川助教授と、西之園萌絵の師弟の前でまたも、不可思議な殺人事件が起こった。衆人環視の実験室の中で、男女2名の院生が死体となって発見されたのだ。完全密室のなかに、殺人者はどうやって侵入し、また、どうやって脱出したのか? しかも、殺された2人も密室の中には入る事ができなかったはずなのに? 研究者たちの純粋論理が導きでした真実は何を意味するのか。

これ書く前にアマゾンのレビューちょっと読んだんですが、あんまし評判良くないみたいですね。やっぱり、前作の『すべてがFになる』の印象が強かったとか、あまりにオーソドックスだとか、そういう意見が多いみたいです。
基本的にはミステリィを好んで読む人って劇的な刺激を求めているんでしょうか。僕はトリックとか読んでいるうちにわかる人は、エスパーだと思っているので、基本的に騙されるのが前提で読んでるんです。まあ、読んでいる間は深く考えているわけでもないし、基本騙されます。でも読む人それぞれですね。

著者のホームページでも森博嗣自身が「キャラクタ設定がここで行われている、という意味しかない作品です。」と書いてしまっているので、アマゾンのレビューは案外著者自身も予想通りだったかもしれません。

これは過去に読んだやつのです。最近森博嗣ばっか。

2010年3月22日月曜日

森博嗣『夏のレプリカ』

《あらすじ》
那古野市の実家に帰省したT大大学院生の前に現れた仮面の誘拐者。そこには血のつながらない詩人の兄が住んでいた。誘拐が奇妙な結末を迎えたとき、詩人は外から施錠されていたはずの部屋から消え去っていた。朦朧とするような夏の日に起きた事件の裏に隠された過去とは!?事件は前作と表裏をなし進展する。

前作の幻惑の死と使途が奇数章であった対として、この作品では時系列順に偶数章の物語となっています。この感想を書く前に、僕自身読んだ人がどう感じているのか気になって、あちこちのレビューを読みあさってしまったので、感想が他人の焼き増しになってしまうかもしれませんが、ご容赦ください。

このお話はとても悲しいお話だと思います。今まで順に読んできたシリーズの中では、密室や事件の鮮やかな謎ときがすごくって、犀川先生と西之園萌絵の活躍や掛け合いが魅力的だったのに対して、この話では、もちろん推理小説としての魅力もあると思いますが、犯人の動機に関して胸を打つものがありました。これを書いている今も結構後に引いています。散歩でもしながらゆっくりと感傷に浸りたいと思います。

久々に一日で一作読み終わりました。大学生の長期休みは幸せだと思います。好きなことに没頭できる用意が整ってますからね。

2010年3月21日日曜日

森博嗣『幻惑の死と使途』

あらすじ
「諸君が、一度でも私の名を叫べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」―自信に満ちたせりふと共にあらゆる状況からの脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が、衆人環視の状況の中で殺害された。さらに、彼はなんと遺体となってまで、最後にして最大の奇跡を行う!?犀川・西之園師弟が明かす驚愕の真実。

シリーズの感想を載せていくと言ってすぐに、順番をこじらせるのはどうかと思ったんですが、読み終わってすぐに書いたものを順番の通りにしたいがために、後に持っていくのもどうかと思い、いきなり、6冊目の『幻惑の死と使途』です。

何か言い訳から始まりましたが、何なんでしょうね。この主人公たちは、マジックのトリックをさも当たり前のように見破っちゃって。こんな視点で手品を見てみたい…。
僕は、まさに浜中さんのようにマジックを見ます。そして華麗に騙されます。

犯人の動機の一部でもあり、作中の重要な概念として、「名前」というものの持つ力についての話があります。犀川先生いわく、「名刺の独立によって、動詞や形容詞は統合され、あるいは分化される。これが、組織化された言葉だ。人は、ついには、その名前のために生きることになるんだ。」だそうです。つまるところ、人間は自分の名前の力を上昇させるために、勉強したり、仕事したりといった努力をする、というわけです。なんだか政治家や有名人みたいな人にしか縁がない話のようでもありますが、確かに、友達の印象なども、基本的に名前と一緒に記憶されるわけで、つまりは人との付き合いをうまくしようというとこだけでも、「名前のために努力している」という命題に矛盾はないのかな、とも考えました。

くだらないことかもですが、ブログの運営だって、結局は名前のためにやっていることです。ネット社会である今の世の中はどんどん名前の力が増していく方向に来ているのかもしれません。

2010年3月20日土曜日

森博嗣『すべてがFになる』

森博嗣の記念すべきデビュー作です。第1回メフィスト賞受賞で、それも森博嗣を衝撃的にデビューさせるため(出典はWikipedia)、ゲームまで作られているなかなかすごい作品。犀川創平と西之園萌絵によるS&Mシリーズの最初です。

偽物語(上)のように図書館で借りようと思っていたんですが、シリーズの順番通りに読みたかったのに、なかなか見当たらなくて(誰かが借りてて)やっとのことで、本棚で見つけたときは何か無駄に嬉しかったのを覚えてます。(予約すればもっと早く読めたんですけどね。)ちなみに今年の1月末の話。つい最近です。

読んで圧倒されました。すごく面白かった。本当に衝撃的でした。出版されてから10年もたっているが信じられない。というか逆にネット技術とかが少し身近になっているせいか、よりリアルに感じられるのかもしれない。最初のところの萌絵と真賀田四季博士のやり取りや、密室の不可解さ、そして犀川の見事な謎解きと、魅力がいっぱい詰まっています。後、個人的に天才が出てくる話は結構好きなので、その点もツボでした。

こんなのが10作も続くなんて幸せ。当分読む本に困らないなー。なんて。

ブログの内容の充実のためにも、シリーズのレビューやろうと思いました。なかなか新しく本が読めない時期に、追加していこうと思います。でも、まだ今読んでるの6作目なんですよね…。すぐに記事が追いついてしまう様な気もしますが、開設間もない時期でやる気満々なので、よろしくお願いします。

2010年3月19日金曜日

森博嗣『少し変わった子あります』

あらすじ引用

小山が後輩の荒木から勧められた料理店は、一風変わったところだった。場所は訪れるたびに変わり、顔を見せる店員は三十代と思しき女将が一人だけ。そして、毎回違い若い女性が食事に相伴してくれるのだ。戸惑いつ、女性たちと会話を続ける小山は、次第にその店の雰囲気にひかれていくのだが……。

引用終わり

この作品は他の森博嗣の作品とは一風変わった感じだと思います。(全部読んでいるわけではありませんが、)あらすじからして何だこれ?的に感じました。
僕の中では、ミステリィ(これ書いてみたかった。)と、スカイクロラのイメージだったので、こういう作品もあるんだなという印象を受けました。
全部で八章から成っていてどれも一章ごとに話が大体分かれているので、切りよく読めます。
一人称の小山教授が考えている、仕事のこと、人との付き合い方といった人生観が、女性との食事を通して出てきます。

人が物を食べているのを見るのは気持ちの良いものではない。それは、殺生の動機に合うようなものだ。日ごろ上品な人でも食事のときにはぼろを出すことがある。そういったことから食事のマナーが成立してきた。

こんな内容の部分があるのですが、なるほどな。と思いました。他にも印象に残るような話がたくさん詰まってます。ですが、人によっては、退屈に感じるタイプの本かもしれません。

2010年3月18日木曜日

西尾維新『偽物語(上)』

西尾維新の人気シリーズである化物語の続編です。

偽物語では主人公である阿良々木暦の妹であるファイヤーシスターズの活躍を中心に化物語の登場人物たちが結構均等に出てきて、まるで特典おまけディスク的なお話です。多分。
このシリーズにどっぷりはまってしまった自分のような人間にはこれ以上ないってくらいに楽しめました。駄洒落や言葉遊びがふんだんに盛り込まれていて一人ひとりの登場人物との軽妙な掛け合いがすごく面白いです。

実は化物語の下巻読んでないんですよね。傷物語は読んでいるんですが・・・。他にこの順番で読まなくてはならない人は滅多に居ないと思いますが、できれば化物語の上下は読んでおいた方がいいと思います。僕の場合は図書館で予約していたんですが、化物語の下巻よりも早くこの本が届いてしまったので我慢できず読んじゃいました。話がわからなくなるということはないんですが、少しだけネタばれしてしまうのでやはり順番通り読んだ方がいいかなと思います。

2010年3月17日水曜日

伊坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』

伊坂幸太郎の書き下ろし長編サスペンスです。

この本はタイトル通り、陽気なギャングの痛快な活躍が描かれています。計算高い嘘発見器の成瀬、演説好きのカフェ主人響野、完璧な体内時計を持つ派遣OLの雪子、脅威的なスリの腕前を持つ若者久遠。この4人が強盗を企てることから話は始ります。強盗自体はこれ以上ないというくらいうまくいったのだけれど・・・。というあらすじです。

この本のすごいところは、何よりも読者を退屈させないところです。本のカバーのレビューにも書いてありますが、とにかくテンポが良くて、続きは気になって、最後には痛快で見事なエンディングが待っています。僕は時間つぶしに本を読むことが多いですが(主に電車、今は休み中なので気が向いたら)、この本は時間を忘れて熱中しました。これは流行らざるを得ないと思いました。

伊坂幸太郎はあまり読んだことがないのですが、これからたくさん読んでみたいと思わせる作品ですし、これから新作はくまなくチェックしようと思いました。人気だと読みたくなくなる人(それ自分だよ)が損をするタイプの作家です。

最後にこの本の区切りの良いところに出現する辞書の引用っぽいのが中々面白いので一つ紹介。

うち-あわせ【打ち合わせ】①ぴったり合わせること。②前もって相談すること。③打楽器を合奏すること。④会社員の労働時間の大部分を占める作業。参加者の数に比例して時間が長くなる。声の大きな人が主導権を握る。有意義なものは稀れ、最終的には開始前の状態に戻ることも多い。

2010年3月16日火曜日

アガサクリスティー『そして誰もいなくなった』

今回は読み終わったばかりの作品ではなく、前に読んだ本ですが紹介したいと思います。

この本は名探偵ポワロやマープルでおなじみのアガサクリスティーのこれまたおなじみの作品です。名前だけなら聞いたことがある人も多いと思います。そんなわけで初めてアガサクリスティーを読んでみたいと思った僕は、名前だけなら知っているこの本を選んだのでした。

この本はよくある孤島で繰り広げられる殺人ミステリーの先駆けな感じの作品です。様々な階級を持ち、様々な世代の人々が集まって事件が起こる。というのはいかにもアガサクリスティーらしいです。

島に集まった人々が次々と殺されていき、最後には誰もいなくなってしまうという、ある意味ミステリーというよりもホラーといった方がいいような展開で物語は進んでいきます。インディアンの数え唄にそって一人一人殺されていくわけですが、一人ひとりの人物描写や心理描写がとても丁寧で、登場人物の恐怖が直に伝わってきます。そして最後には犯人が全てを明かした手紙が発見されることで事件は解決します。

何をおいてもこの作品には多くの人に名作と言わしめる魅力があると思います。



ランキング登録してみた。人来るようになるんだろうか。こんだけ広告出しといて来んなとは言わないけど、ハズカシー。

某条例について

東京都が青少年の健全な育成に関する条例の一部改正をするという記事が今日の朝日新聞の朝刊に載ってました。いろいろと思うところあるので少々ブログの趣旨から外れますが、誰もそんなこと気にしないと思うので、書きつらねたいと思います。

鎌池和馬『とある魔術の禁書目録11』

外伝アニメが大人気放送中のシリーズ第11巻です。

主人公上条当麻は不幸であるというアイデンティティにもかかわらず、旅行のペアチケットが当たり、豪華北イタリア5泊7日の楽しい旅行に出かけるはずが…。

舞台こそ今までにない場所でしたが、昔懐かしな人たちが出てきて新鮮味という点では、登場人物よりもなんだかスケールのでっかい魔法に魅力を感じました。SF的なものを読むときはいつも思うんですが、作者の人ってよくこういうの思いつくなぁ、とそんなことを考えます。日々鍛錬を欠かさずしていればこそ成せる技なのでしょうか。

ヴェネツィアという都市が物語の上で結構重要な鍵となっていますが、そんなヴェネツィアを舞台にした物語というのは結構多いんじゃないかと思います。人生のうちでは一度は行ってみたいなと。そんなヴェネツィアを舞台にした代表作といえば・・・・


2010年3月14日日曜日

西尾維新『化物語(上)』

言わずと知れた西尾維新の話題作です。

西尾維新を知ったきっかけはデスノートのノベライズでした。当時は特に多くの本を読んでいたわけではなかったのですが、デスノートに見事にはまってしまったので、もれなく購入したのでした。

そして化物語なんですが、これはもう少し面白い出会いがありました。(結構どうでもいい

ある時、部活で遅くなった日のこと。
とてもお腹が空いていたので、夕食を用意し、炬燵に入り、そしてテレビをつけたのでした。
そしたら何やら不思議な雰囲気を醸し出したアニメをやっているではありませんか。
これが、化物語の2話のBパートだったのでした。

とてもシリアスな展開だった上、途中からだったのですが、なんか面白そうだ。ということで見始めたのでした。あとでAパート見たときは、ビックリしました。もっとやれ

エンディングがsupercellだったのも印象に残った理由の一つでした。メルトのころはボーカロイドにめっちゃはまってました。

、というわけで肝心の、原作:西尾維新という情報はだいぶ後になってから知ったのでした。

そして、さらに今まで表紙がちょっとあれで手を出していなかった戯言シリーズへと進んでいくのであった。

全然内容のこととか書いてないですが、まあいいか。

15話はいつ配信するんでしょうね。すごく楽しみです。

2010年3月13日土曜日

結城浩『数学ガール フェルマーの最終定理』

さて、記念すべき第一回目ですが、とくに何にするかも悩まずに、ちょうど読み終わった作品、結城浩の「数学ガール フェルマーの最終定理」の感想です。

数学ガールは現在3作出版されていてこの本はその2作目です。内容は数学好きの男子高校生がかわいらしい女の子たちと数学に取り組んでいくという感じです。僕が書くとなんか俗ものっぽい紹介になってしまっているような気がしますが、この本はかなり込み入ったところまで数学しています。それこそ中学生くらいの内容から大学生でも難しいといったレベルまで。

実は、フェルマーの定理は一度理解しようとして本を借りたこともあったのですが、高校レベルまでしか、詳しく知らない自分にはとてもハードルが高く、少し歴史的なところだけ掻い摘んで、肝心の証明は結局よくわからなかったのです。しかし、この本では他の本ではさも当たり前という風に記述されている部分がわかりやすく解説されており、とても理解がしやすくなっていますそして何を差し置いてもキャラクターの魅力が満載なので、数式がよくわからなくても読み進めたくなります。

個人的に気に入ったのは、単位円の有利点の個数が無限に存在することと、ピタゴラス数が無限に存在することが同値であるというくだりです。ちなみに、私はこの命題についてこの本によって驚くべき証明を知っているのですが、残念ながら余白が狭すぎるのでここには書きません(笑)、気になる方は是非、結城浩「数学ガール フェルマーの最終定理」を読んでください。数学を学びたいという人にとっては良い入門書になると思います。

ブログ始めてみた

こんにちは。

いまだ誰も見ているわけは無いのにもかかわらず、挨拶をするのは少々恥ずかしい気がします。

本ブログではこれから私が読んで面白いと思ったものをいろいろ紹介していきたいと思っています。紹介によっていろんな人が紹介した本の面白さを知ってくれて売り上げが伸びたらうれしいなぁ。とか思ってます。

タイトルの「ブログ始めてみた」なんですが、面白いタイプミスと誤変換をしたのでそれを紹介。

ブログは閉めてみた(まだはじまってもねーよっ!

ブログ初めて見た(最初の投稿がこれだったら大物の予感ですね

どーでもいいこと書きましたがこれからよろしくお願いします。ということで。