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2010年4月27日火曜日

森博嗣『自由をつくる自在に生きる』

自由とは何なのか。
そんな問いに僕はいまいちちゃんと答えられる自信はありませんが、しかし、この本では自由について著者が考えていることが、かなり詳しく書かれています。

いくつか気になった点をピックアップします。

・健康は目的ではない。
これは我が母親にも聞かせたいところだけど、健康に関しては盲目的に神経質な人っているらしいですね。なんか余りに健康気にしすぎるのは損をしているような気がするんですが、まぁ極論は人それぞれですかね。大学合格とかも同じこと言えるかな。

・ブログの罠
これは恐らく著者である森博嗣の経験談でもあるんだと思うけど(憶測)、ブログを書いているうちに、だんだん日々の生活で常にブログのネタを探すようになって、短期的な視野でしかものを見なくなるようになってしまう。そして知らずのうちに、ブログの書きやすい毎日を送るようになってしまう。
これは素で気をつけようと思った。今は楽しいんだけど、いつか虚しくなってくるだろうとか書かれていると・・・。

その他にも、知らずのうちに支配されてしまっていて、自由を捨てている状況に陥っている人が、多くいると著者は言っています。そもそも人間は支配されることによって安心する動物である、とまで言っており、確かにその通りなわけで、本当の自由を勝ち取ることの大変さについて多く学ぶこともあります。

そして内容以前に、やはり、著者の物を見る視点に驚かされます。この世の中をスッパリと切っていくような物の見方に感じます。読んでいて目から鱗っていう風に感じるところが多いし、なるほどなー、と思えます。
厚さ的にもすぐに読めるし、かなりお勧めの一冊です。

2010年3月28日日曜日

森博嗣『大学の話をしましょうか』

第一章
最後のところが、大学生である自分にとっては意味のある書物になったと思う。
大学院に行くことは決めているが、どうして行かなければいけないか説明できなかったが、背中を押してもらえた気がする。

第二章
大学という物の機能や役割について、なかなか辛辣に語られている。お役所的な仕事が多くてしかも意味不明だとか。大学の抱える矛盾についてよく見ているんだなと思った。さすが研究者といったところだろうか。

第三省
少々自分にとって衝撃的な発言があったので引用しておく。
≪ミステリィにしたのは、やはりミステリィが小説の中では最もコード的というか、書きやすいジャンルだったからですね。小説の中では最も単純だと思いますし、作るのが簡単です。≫

作者自身が大学に依存せず、ある程度距離を置いているせいか、かなり客観的で大学に対する反対意見もかなり多かった。それでも、好きなことを研究できる大学という環境に感謝している姿勢は素晴らしいと思いました。あと、大学教授という得体のしれない人種がどんな仕事をして、どういった状況に置かれているかということも知ることができて、面白いと思いました。自分が抗議で見ていたさえない教授たちも面倒な事務的仕事に追われてあくせく働いているんだろうと想像すると、多少は見直さざるをえない。

他に何か読んでいるわけではないですが、一般論とは違う大学論です。普通とは異なる視点からの物言いなので、著者自身の意見に賛同できないような人でも読んで損はないと思います。大学生ならばなおさら考えさせられる内容なので僕としてはとてもお勧めです。もちろん作者のファンの人ならば、どういった考えを持っているのかを知るのに参考になる本だと思います。

思い出したので追記。
最後の方に同窓会誌のインタヴューに答えてというコラム的なところがあるんですが、ここで著者は名前の大切さについて言及しています。これは、著書の幻惑の死と使途でも扱われていることから、著者にとって重要な考えなのだと思いました。