2010年4月5日月曜日

大塚英志『「ジャパニメーション」はなぜ敗れるか』

こんにちは。ようこそいらっしゃいました。

今日は前政権では何かと話題になった日本のアニメに関する本をご紹介します。
この本は5年前のものなので鮮度が重要な最新情報という意味では、状況は変わっているかもしれません。ですが、アニメの成り立ちについての歴史についての著者ならではの視点で詳しい解説がなされています。

僕は日本の文化としての漫画やアニメは好きですし、ある程度日本人として誇りにも思っています。ですが、この本では、この誇りが空回りしているという視点から、日本の漫画やアニメを語っています。日本のアニメの原点には、ディズニーがある。というのが作者の主張です。ハリウッドでリメイクが受けるのは、もともとディズニーを基にしたものが逆輸入されたからこそ受け入れられるし、シナリオ面のコストもかからないというビジネスが成り立っている、と言います。

日本唯一のアイデンティティが、戦争の敗北経験にあるというのも普通はあまり思っていても口にできないタイプの主張じゃないかと思うんですよね。そういう意味ではこういう主張があるということが知れるという感じで意味のあるものになってると思います。でも、なんか読んでて少しショックだったような気もします。

元来、創作というのは何かの二次創作であるということも主張されてて、これについては共感することも多かったです。手塚治虫なんかもミッキーのまがい物描いてたことがあるらしい。

要は著者はサブカルチャーである漫画やアニメの世界に国が干渉してほしくないということが、一番言いたいんだと僕は解釈しました。日本の漫画やアニメが持つ力というのは、そこまで凄くないんだよ。だから、経済効果なんか期待しても無駄だよ。と言いたいっぽいです。

一消費者からすれば、面白ければそれで満足なんですが、いろいろなことを考える人がいるなと思った一冊でした。

2010年4月4日日曜日

堀江 貴文、西村 博之『ホリエモン×ひろゆき 語りつくした本音の12時間 「なんかヘンだよね・・・」』

こんにちは。SUPERMERです。今回は小説じゃないです。

IT世界の中では抜群の知名度を誇る二人の対談です。
堀江氏は言わずと知れた元ライブドア社長ですが、ツイッターを始めたとき、おすすめユーザーの中に堀江氏がいて、フォローしたんです。それでなんか面白そうな人だなと思って著作を読んでみようと思ったんです。
で、特に理由はないんですが、これにしました。たくさん予約入ってたので、結構待ちました。

西村氏は2ちゃんねるの元管理人です。2ちゃんねるの存在は中学生の時に友達に教えてもらいましたが、今は見ることはあんましないですね。でも巨大なだけあって、一時期ボーカロイドの掲示板見てたりしました。

そんな中々他には見ないような経歴で、特徴的な二人が、どんな考え方をしているかを知りたい人に、本書はおすすめです。
普通の人というのは人によって違いますが、多くの人にとって彼らは普通の人の枠には収まっていないでしょうから、いろいろな考え方や多面的な社会に対しての意見が知りたいという人にも役に立つと思います。

彼らを悪者扱いする人は大勢いますが、彼らも彼らなりの考えがあって今の状況になっているんだなぁと思いました。

森博嗣『今はもうない』

≪あらすじ≫
避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋で一人ずつ死体となって発見された。二つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。遺体が発見されたときスクリーンには、まだ映画が…。おりしも嵐が襲い、電話さえ通じなくなる。S&Mシリーズナンバーワンに挙げる声も多い清冽な森ミステリィ。

S&Mシリーズの第8作目です。
いやぁ。今回も見事に騙されました。ここまで来るとホント痛快です。
一人称が怪しいなと思わせるような感じがあって(こういう勘は外れるようになっている)、まぁこれはないだろうなとは思いましたが。

このシリーズ後半に入ってからなんだか実験的な感じですね。同じ時期のことを扱っている前二作と今作と。
夏のレプリカ、今はもうない、では犀川先生の出番が少なくなってきてます。多分このあとの二作で活躍するのだろうと、想像しながら読んでました。

ここから関係ない話
ここ三日旅行に行ってきました。
で、携帯で投稿してみようとしたんですが、いろいろ不便が多かったです。そのうち改善されるとは思いますが、その前に僕の古い携帯が改善されて、webが通常表示できるようになりそうです。

2010年4月2日金曜日

西尾維新『クビキリサイクル』

≪あらすじ≫
絶海の孤島に隠れ棲む財閥令嬢が“科学・絵画・料理・占術・工学”、五人の「天才」女性を招待した瞬間、“孤島×密室×首なし死体”の連鎖がスタートする!工学の天才美少女、「青色サヴァン」こと玖渚友とその冴えない友人、「戯言遣い」いーちゃんは、「天才」の凶行を“証明終了”できるのか?新青春エンタの傑作、ここに誕生!第23回メフィスト賞受賞作。

というわけで西尾維新の大人気シリーズである戯言シリーズの一冊目です。過去に読んだやつ紹介シリーズです。別名ブログの内容充実、及び書き貯めの真っ当な理由付け。
S&Mシリーズが追いついたので、今度は戯言シリーズというわけです。

一冊目を読んだ後の感想を全部読んだ今思い出してみると、西尾維新ってこんな小説を書くミステリー作家なんだ。というこの後読んだ作品からは考えられない感想だったわけです。この時点で読んでたのが、デスノートだけで、化物語アニメ見て読もうと思ったことを考えれば、勘違いしてもおかしくない状況だったわけです(言い訳

しかし、シリーズを読み進めていくうちに、あれ?と思うわけです。いつの間にかミステリーを読んでいるんじゃなくて、愉快な言葉遊びや激しいバトルを楽しみに読んでいるわけです。そんなわけで、西尾維新の魅力を最大限理解するにはこの作品では物足りないかと思います。ですが、この作品はこれで今までに見たことない設定で話が進んでいて、すごく新しいなと感じさせられました。この作品がつまらなければ、この先にこんなに話が広がることもなかったわけで。胸張ってお勧めできるシリーズです。

2010年4月1日木曜日

森博嗣『封印再度』

Who inside?

≪あらすじ≫
岐阜県恵那市の旧家、香山家には代々伝わる家宝があった。その名は、「天地の瓢」と「無我の匣」。「無我の匣」には鍵がかけられており、「天地の瓢」には鍵が入っている。ただし、鍵は「瓢」の口よりも大きく、取り出すことが出来ないのだ。五十年前の香山家の当主は、鍵を「瓢」の中に入れ、息子に残して、自殺したという。果たして、「匣」を開けることが出来るのか?興味を持って香山家を訪れた西之園萌絵だが、そこにはさらに不思議な事件が待ち受けていた。

この本で今現在最も印象に残っているのは、犀川先生が盛大な罠に引っ掛かるところだと思います。いつも冷静で、明晰な犀川がどんな騙され方をするのか考えながら読むのも悪くはないと思います。

もうひとつ印象に残っていたのは、「天地の瓢」と「無我の匣」における答えです。なかなか面白いもので、この作品の鍵となるこのパズルの他にも、パズルに関するトリビアをパズルマニアである儀同世津子さんが、教えてくれます。

肝心の事件の方は実はあんまし、記憶に残ってません。面白かったのは間違いないですが、ミステリィが好きで、初めてこのシリーズを読むって人はこの本からはやめた方がいいと思います。