2011年5月1日日曜日

読書についての本3冊比較

読書について語っている本が結構好きで読んでるのでその比較。

・差がつく読書 樋口裕一 
京都産業大学客員教授。頭がいい人、悪い人の話し方など著書多数。
「読書」を「実読」と楽読に分けて解説。

「実読」とは“何か行動に結びつけるために、情報や知識を得ようとして行う読書、つまり何かに役立てようとする読書”

「楽読」とは“何かに役立てたいと思うのでなく、ただ楽しみのためだけに読む読書”

この二つのどちらにも偏らずに、バランス良く読むべきである。

実読には発信することが不可欠であるという主張。いくつかの実読の方法についてや発信の方法の解説は大いに参考になった。

後ろの方の著者が影響を受けた100冊もよい。特に、文学史の教科書に出てくるような本はあまり読んだことがないので参考になった。東海道中膝栗毛はきっと面白いんだろうな。

・フォーカスリーディング 寺田正嗣
速読法について書かれた本。一度目にすればあなたの脳は記憶しているのですとかいうタイプの本ではない。

本書の著者によると、
本のコンテンツ力=著者の力×あなたの経験値
であり、読書の費用対効果は
読書の費用対効果=本のコンテンツ力/読書にかけたコスト×あなたのビジネス力
となるらしい。

そんでもって、費用対効果を上げるには分子を大きくするよりも、分子の読書にかけるコストを小さくする方が簡単で、それを実現させるのが、フォーカスリーディングだという話。まあその通りだと思う。

この本では、丁寧に読んだとしても、たくさん読んだとしても、読書するだけでは成長できるわけではないと主張している。それどころか、成長を邪魔する可能性すらあると。

アウトプットも手段にすぎない。その先にある成長の方が、本を読む目的のはずで、だとすると、アウトプットをしないというのも選択肢に入る。自分は、アウトプットを今はしているけど、めんどくさくなったらすぐやめると思う。実際やめてたし。アウトプットすることで、要点をまとめたり、考えを整理する練習になったりすればと思ってやっているけど、やっぱり時間は取られるから大変というのはある。

理論編の最初の2章は読書の姿勢として学ぶところが多い。せっかくなので一部目次引用。

>理論編第一講 あなたがはまりがちな“読書の罠”
>①「要領のいい読書」と「勘違い系の読書」とは
>②本を読むと思考力が衰える?
>③わかったつもりが勉強の邪魔をする
>④たくさん読むから悪くなる
>⑤お勧め本に安易に手を出すな
>⑥「頑張って読もう」と思うと本は頭に入らない

>理論編第二講 読書に何を求めるのかをはっきりさせる
>①読書の目的を明確にする
>②リターンを最大化する読み方を考える
>③リターンは2系統を意識しよう
>④TPOを踏まえた読書を目指せ!

3冊読んだうちで一番実践寄り。おそらく差がつく読書での「楽読」についてはこの本の対象ではない。

この本は駄目だなと思ったら、さっさと読むのをやめた方がいい。ダメな本を読む時間があったらもっと有効に時間を使うべきだと。投資でいえば損切りが重要だと、著者は主張。池上彰の〈分かりやすさ〉の勉強法でもそんなこと書いてあった。

自分はと言えば、読書に関しては損切りはできない質で、本は全部読むか全く読まないかである。また、お勧め本は安易に手を出すなというのは正直グサっと刺さってきた。確かにお勧め全部読んでたら時間がいくらあっても足りない。

後半部分の鍛錬編については特に実践していないので何とも言えない。

あと、この手の本でアマゾンの評価が高いってのは結構すごい気がする。たいていはこんなんじゃ速く読めるようにならんよ的な不評が並んでる。

・空気を読むな、本を読め 小飼弾
新書がベストをすでに読んでいるので、著者が本についてどのような考えを持っているかは、大体理解していたので、ただ単に本棚にあったのが目に入って、再確認したくなった。

読書とは、しなければいけないものではなく、出来ればいい程度の「遊び」である。という点については非常に共感できる。世の中本を読んでいるだけで勉強家だと思う人は少なくないはず。身の回りにもいる。もちろん勉強のつもりで読むことも多くあるけど、基本的には読んでて楽しいから読んでる。

著者はとりあえずたくさん読めば読むほど世界は変わると主張している。確かにあんまり読んでないころに比べたら変わったかも。最近は少し読むスピードが速くなってきたせいか、テレビの遅さがちょいとじれったい。(テレビだと「ながら」ができないからじれったいのかも。)

アウトプットに関しては、著者自身が著名な書評ブロガーなのでその点について書いてある。著者はアウトプットはすべきであると主張。

最後のお勧め本はかなりいろんな分野にまたがってて面白い。(そしてまた読みたい本リストが長くなる。)

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とまあ長々と3冊分。

寺田氏はたくさん読むだけでは無駄と言い切っているのに対して、他二人が多読を奨励していたり、小飼氏だけが付箋は無駄だと言っていたり、読み比べするのも面白いなと思ったりした。

近い分野の本を何冊か読むのは、その分野の理解を深めるのにいいとどこかで聞いたことあるような気がしたけど(大学の授業とか?)、確かにそうだなと思った。「フォーカスリーディング」だけ読んでたら、もっとスマートに取捨選択しなきゃと思うだけだけど、「空気を読むな、本を読め」を読んだら、微妙な本でも経験になると考えられるし、「差がつく読書」を読んでいたら、自分には合わないけど、出版されている限りこの本が誰かにとっての一生の一冊になっているかもしれないと思うこともできる。

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