著者:
ガーディアン特命取材チーム デヴィッド・リー&ルーク・ハーディング
著者について:
イギリスで最も権威ある新聞の一つ(知らなかった)。帯にはかなり評価は良いらしいと書いてある。ウィキリークスが有名になる前から密着した取材を行っており、本書に登場sるジャーナリストの多くは本新聞の記者。著者も時々登場。記憶が正しければ、ルークさんの方は最後の方にちょっと出てきただけ。
この本と出合ったきっかけ:
なにはともあれ、現代を象徴する事件を起こした張本人である、ジュリアン・アサンジについて、ウィキリークスについて知りたかった。スティーブジョブスやクレイグベンターの本を読むような気分で読み始めた。ジュリアン・アサンジはどんなにスマートで、いかれていてカッコいいか見たいな話を期待していた。(あくまで読み物としては)
本の入手元は図書館の新刊の棚に並んでいたのをとっただけ。表紙の銀髪イケメンが、印象的だった。
目次:
1 秘密の扉
2 技術兵の「正義」
3 ジュリアン・アサンジ
4 ウィキリークスの誕生
5 「アパッチ」のビデオ
6 ラモとの対話
7 取引
8 作戦会議室ウォールーム
9 アフガニスタン戦争報告書
10 イラク戦争報告書
11 公電
12 世界一有名な男
13 パートナーの不安
14 嵐の前に
15 公開日
16 史上最大の機密漏洩
17 ウォンズワース獄舎のバラッド
18 ウィキリークスの行方
エピローグ
内容について:
アンダーグラウンドの題辞にアサンジはオスカー・ワイルドの一文を選んでいる。「素顔で語れば、人はもっとも本音から遠ざかる。仮面を与えれば、真実を語るだろう。」
自身のブログIQ.orgに語る、「大量に情報が漏洩すれば、システムをよりオープンな支配形式に変えようとする人々はそのシステムを攻撃しやすくなる。暴かれた府政だけが答えを持つ。我々が賢明な行動をとるためには、実際に何が起こっているのかを知らなければならないのだ。」
スウェーデンにはメディアや調査報道を行う記者を保護する強力な法律がある。
マニングのとった方法(データをばれないように運んだやり方)は正攻法。軍のシステムファイルをAFS-256で暗号化し、SFTPでインターネットアドレスに転送、自身で設定した暗証番号を別途「トーア」を介して送る。(よくわかんない)
ドミートリー・メドヴェージェフは、バットマン役のプーチンに対して、相変わらずロビン役を演じている。
外交公電の漏洩の時のガーディアン記事のタイトルは、「米大使館外交公電の漏えいが世界規模の外交危機に火をつける」
アノニマスの主張「我々は、情報の自由な移動を指示する。アノニマスは、あらゆる形でいたるところで、この目標に向けて精力的に活動を進めていく。これにより、インターネット、ジャーナリズムとジャーナリスト、世界の人びとの表現の自由は達成される。我々の行動に賛成しかねる人びとがいることは承知しているが、アノニマスは一般市民の声が沈黙することのないように、市民のために戦っている。」
クリプトーム主宰ジョン・ヤング「年長者に辟易しているネット時代の若者にとってジュリアンは素晴らしいショーマンだ」
サイバーアナリストであるスタンフォード大学のエフゲニー・モロゾフはニューヨークタイムズにウィキリークスは素晴らしい可能性を秘めているという趣旨の寄稿をした。ウィキリークスは広く認識されたブランドであることとメディアとの幅広いつながりという2点で、他の追随する模倣者たちよりも有利だとしている。
無名のハッカーが世界中でもっとも話題の人物に変身した。罵倒され、称賛を浴びて一斉を風靡、その直後に逮捕、保釈、そして次は?本書はその推移を語るものだ。
機密公電の一部は講談社のホームページに掲載されている。
ブラッドリーマニングはウィキペディアでも有名人扱いみたい。結局一番今回の事件で何かをやらかしたとすれば、現在23歳の彼であり、今現在も裁判はまだ始まってないと思われる。(Wikiに書いてないからといってそう判断するのも良くないけど。)
第7章の取引までの話は、物語としてかなりアツい。スパイ映画みたいなドキドキ感がある。アサンジを無理にカッコいい役にひきたてて映画作ったらおもしろい気がする。(レクター博士みたいなキャラ希望)
その辺まではジュリアンはカッコいいんだが、性犯罪容疑で逮捕されるまでの話あたりは、あんましカッコ良くない。
本全体としては、物語として読んでも面白いし、ただの事実の羅列ではなくて、実際に取材した記者が臨場感たっぷりに書いてくれているのでわくわくする感じがある。
ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争